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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

玉井克哉東大教授はTPP推進とどう関連するか

なんか威勢のいい人を発見したので。

コレ>http://togetter.com/li/420119

ネット界隈のアイドル、小倉弁護士が登場というのは単なる偶然です。


玉井克哉教授というのは、東大先端科学技術研究センター教授なんだそうで、大変ご立派な経歴の持ち主のようですよ。
先日の文部科学省の田中大臣の大学不認可問題の時には、珍しく意見が似ていたようで、初めて玉井さんという方の存在を知りましたよ。当方が記事を書いた後に検索してみたら、出てきたもんですから。で、その時にはさして気にも留めなかったわけです。

すると、今回の議論に出くわして、ああ先日の人だな、と思った次第。先日は玉井教授について知りたかったわけではないので、特に調べたりしませんでしたが、今回は違ったわけですわ。


で、面白いことが判りました。
玉井教授というのは、色々と兼職が多いみたいですね。

http://www.rieti.go.jp/users/tamai-katsuya/index.html

この経済産業研究所というのは、アレな人物が多いのでしょうか(笑)。


それはおいとくとして、「知的財産研究推進機構」なんていう、いかにも外郭団体っぽい公益法人とかにありそうな名前の団体があるんですね。独立行政法人なんかにも、こういった類の命名が多かったわけで。
(他にも、
1998年 8月 CASTI((株)先端科学技術インキュベーションセンター)創設時株主
2001年 4月 ASTEC(先端科学技術エンタープライズ(株))創設時株主
2002年11月 ACTEB(先端テクノロジービジネスセンター)運営委員
なんてのがあるので、創設時株主って、一体どういう立場や経緯で入っていたのか、なんで抜けたのか、ちょっと疑問でもあるんですよね。)

まあ、お仲間の権力サークルに取り込みが進行しますと、おいしい思いをしてもらって、米国に留学して更なる人間改造なんかでがっちりと食いつかせれば、あとはもういくらでも操縦可能というようなことでもあるんでしょうかな。蜜を吸うとやめられない、みたいな?よく知らんが。



で、この団体の活動って、例えばこんなのがあるんですって。
http://www.rarediseaseday.jp/sponsor/index.html


協賛企業って、ジェンザイム・ジャパンとかグラクソ・スミスクラインとかですか。ふーん。

それから、日本製薬工業協会ですか。なるほど。
武田製薬の社長だか会長さんだったか、経済同友会の会長さんではなかったでしたか?

玉井さんと、製薬関係と、TPPと、なるほど、ピッタリと揃いましたな。


TPP推進は誰がやっているかご存じで?
全米製薬業関連は、非常に熱心でしたもんねえ。特に、知財関連では要求事項の多い団体でしたかな。当方が妄想記事を思わず書いてしまうくらいですから。
http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/795caa8836cdc840e88a3f61ac25b278



知的財産研究推進機構の関連では、ボードメンバーにいる秋元浩さんという方は、元武田薬品の人ですよね?まあ単なる偶然ですか。

それからランドール・レイダー判事さんは、ジョージワシントン大で教鞭をとっているみたいですね。玉井さんが以前米国にいた時に、そこに行っていたんですよね?しかも、知財強化策で生まれた泣く子も黙るCAFC(連邦巡回控訴裁判所)の判事さんと来てるもんだ。ふーん、これまた判り易い構図ですわな。

石井威望さんという方は、通産官僚上がり(しかも医学部卒って、何でまたって気がするよね)で東大教授に収まって、その後審議会会長やら各大企業顧問で渡り歩いている、と。東電もその一部ですか。なるほど。これが霞が関と財界との癒着の構図ですか。フムフム。となると、玉井さんというのはまだまだ小者、ということですか。いや、別にいいんですがね。

何か、胡散臭いですよね。だって、玉井さんって、医薬系でも何でもないのに、なんでまた「難病」系の主催を?意外ですよねえ。法学系なのに、製薬、難病関連ですか。
いや、別に畑違いだとか責めているわけではないんですがね。



で、玉井さんが言うには、
医療特許は入らない』とか
軽微だと申した医薬品関係の仕組みは、実は既に実現しているのですね。通達で』とか、

非常に厳しい守秘義務の課せられているらしいTPP交渉の中身について、何と「交渉参加国でもない、政府担当者でもない、単なる一介の学者」が知っている、と断言しているわけです。
ヘンですよね?
おかしいと思いませんか?(笑)


玉井教授は、「USTRの交渉担当官から聞いた」と断言しているわけですわ。


ここで、玉井さんというのは、自己矛盾を犯しているとしか思えないんですわ。
秘匿しておかなければ、外交交渉なんかできない、情報開示なんかできないぞ、とやけに厳しく言っておきながら、自分だけは何故か特定情報を入手しており、それを「みんなにお知らせしなければ」と公開する、と。

確認した相手は、USTRの担当官なのですが。混乱するといわれても、情報は公開した方がよいと思った次第。』
という玉井教授の言い分は、矛盾していませんかね?
多くの国民が不安に思っているようなことについて、「情報は確認し、公開した方がよい」としておきながら、一方では「パッケージができるまで公開なんかできない」と言う。


因みに、玉井教授の言った、「医薬品関係の仕組み」が既に通達でできている、というのは、一体全体何についてなのでしょう?どういう仕組みを言っているのでしょう?
仕組みとは?


つまり、インナーサークルの連中は、内容を知っていることがあり、日本国民を丸めこむ為に工作活動を行っている、と見られても仕方がない、ということですわな。
法的な問題についても、疑念は残るわけである。


どうしてかって?
相手がCAFCだから、だよ。
USTRもかつての日本にとっては天敵だったが(301条、スーパー301条とかに散々泣かされた)、CAFCもタダものではない。
住友電工の訴訟を知らぬはずがないでしょう?
コーニングに訴えられて、光ファイバー訴訟で「誰も負けるはずがない」と思われていた裁判でCAFCの出した250万ドル賠償+米国市場撤退を余儀なくされたんじゃないですか。


http://homepage2.nifty.com/tkeizo/book120925-j.html


米国での訴訟なんて、日本にとっては悪夢以外の何物でもなかったわけだよ。難癖みたいな裁判であっても、あるいは「価格カルテル」認定なんかで罰金徴収なんかでも、みんな米国側に有利な基準が適用されていたに過ぎない。
出鱈目みたいな知財判決によって、日本企業は散々叩きのめされたんだぞ。


そういうことを忘れるべきではない。
今すぐには、手出ししてこないとしても、いずれ変更されたり、解釈を変えられたりして、何をやってくるか判らないからな。米国相手の場合というのは、常にそういう危険性があると思っておくべき。


しかも、玉井さんのような人間を使ってきて、さも論理的なように見せかけて、その実特定背景による言説であるかもしれない、ということだ。
「TPPは大丈夫なんだ、外交交渉というのはこういうものなんだ」ということが仮に正しいとして、それがTPPの正当性を何ら証明するに至っていない。ただ単に「手続的には、問題はないんじゃないか」という仮定を述べるに留まる。日本国民にとっての具体的利益ということを立論するわけではないので、参加を肯定できることにはならない。玉井教授がいくらTPPは交渉してもいいものだ、と言ってみたところで、日本国民側としては「利益が見えないので、イギリスもフランスも中国もロシアも入っていないから、日本も入らなくてもいいんじゃないか」と言えば、それで済む話でしかない。玉井さんは、これに抗弁できるのかね?(笑)

何故「イギリスが交渉に入らないのに、日本が交渉参加しなければならないか」を立論できないと、入ることを正当化する理由提示にはならないんだよ。たとえ「アメリカが騙そうとしているという意見は間違いだ、交渉は普通こんな感じだ」ということが正しいにせよ、それが日本の入る理由になんかなるわけないだろうに。論理とか言う割には、愚かな意見としか見えない。


A大学の入学試験や選考手続に何らの問題もない、これは他の大学でも行われる一般的なものだ、ということが正しいとしても、それをもって「A大学を受験すべき」とか「A大学を受験しないというのはバカなことだ」みたいな意見を言う人間がいたら、どうなの、と思いませんか?

単なるアホだろ。
A大学を受験するには、それなりの理由があるはずだろうよ。

それを何一つ立論できていないのに、玉井さんとか、その他の推進派の連中が参加は正当だとする理由が全く理解できんわ。


いずれにせよ、玉井教授というのは、裏がありそうで信用できない。
それに、批准前にパッケージは提示される、という意見は、本当ですかね?

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-12-22/2011122201_02_1.html

発効後でさえ、4年間は情報公開はできない、ということだったはずですが。これは批准前に公開する、ということに変わったんですかねえ?
玉井さんだけはUSTR担当官から情報をもらって知ることができる、とでも言いますかな?むしろ、中立とか学識者を装った説得工作をやっている人間と見る方が自然では?


本当に、腑仰天地に愧じず言えますかね、玉井教授は(笑)。