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沖縄県は『平成26年(行ウ)第一号公有水面埋立承認処分取消請求事件』の答弁書を撤回すべき

沖縄県が国交大臣の執行停止決定について、抗告訴訟を提起する前に、やらねばならないことがあろう。

それが、住民が提起している行政訴訟に対し、誠実に対応することである。

何故、相反する主張を維持したまま、国と戦えるというのか。


http://blog.goo.ne.jp/chuy/e/676fd94e840e9df1072e9e1bd4c54f9c

(一部引用)

原告の意見陳述が終り、次回の弁論の日程に入ろうとしたとき、弁護団事務局長の三宅弁護士が立ち上がった。「被告答弁書は、国の主張であれば分かるが、これは本当に県の主張なのか。今までの県の説明とは全く違うではないか? 県はこの答弁書をあくまでも維持するつもりなのか?」と切り出し、答弁書の次の部分を問題とした。

・「国は公有水面に対する支配権に基づいて公有水面の一部につき適法に埋立をなしうる。」、「公有水面を埋め立てるかどうかは、本来、国の判断に委ねられるべきものである。」(答弁書P10)

・「国が知事の承認を得ずに埋立を行った場合であっても、知事から是正を受けたり、罰則を適用されることもない。」(同P10)

・「知事が承認を行わない場合には、国の知事に対する是正の指示、係争処理委員会による審査、国による代執行などで解決される。」(同P11)

・「国は本来、公有水面に対する支配権を有しており、この支配権に もとづいて公有水面の一部について埋め立てを行う権限を有している。」(同P12)

・「本件承認処分は、飽くまでも本件埋立事業に係るものであり、本件埋立事業後に建設される飛行場の運用によって生じ得る生活環境の被害とは直接のつながりがない。」(同P26)

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これら答弁書は、今回の代執行を巡る裁判においても、国側の答弁として予想できるものだったろう。重要な証拠というか資料ではないか。
沖縄県が、この被告の立場で述べた見解を全部維持したままで、代執行裁判を戦えると思っているのか。


法務省の訟務局から投入された部隊が書いたものを読んでいただけなのであれば、まず、被告の県の立場として行った答弁を撤回するべきだ。法務大臣に対し、見解を維持することは不可能であるということを通告しなければならないのではないのか?

被告としての敗訴受け入れを法務省が絶対に許さないから、その後にこの裁判の取り扱いがどのように変わるのかは裁判所側の判断となるだろう。


公有水面埋立は、国が、自由気ままに、好き勝手にいくらでもやっていいんだ、みたいな、暴論を許せると思うか?
国の支配管理下にあるとしても、独占排他的にその使用制限や海面の所有権が必然的に確立されているものではないぞ。もしも本当に国有財産であって、利用者は所有権のある国に許可を求める必要があるというなら、逆に漁業を行う者は国に対し「費用を払う」のが当然で、補償対象になどなるわけがない。


国は海をどう使ってもいいんだ、という理屈は成り立たない。
少なくとも、沖縄県がこうした行政裁判で答弁した事実は残っているのだから、これを完全に白紙に戻さねば、原告団の住民たちと同じ主張や請求をすることなどできないだろうに。


話し合うのが必要なのは、この裁判についてどのように対処すべきか、だ。
執行停止を取り消させる為に、国を訴えるより先に、やるべきことをなすべきである。