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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

合同会社スーパートラストはSPCでした(お詫びします>楽天銀行)

また少し調べてみました。

すると、前の記事で「かなり怪しい」と書いていた連結子会社の「合同会社スーパートラスト1〜10」ですが、どうやらSPCだったようです。後半部分で、投資組合組成やSPC組成でもあるまいし、とか逆の推測を述べていたのですが、まんまSPCであった、ということです。


楽天だから、ということで、当方の「目が曇った」ことは間違いありません。お詫び致します。以下、これまでの謎部分が若干分かったことを書いていきたいと思います。


連結子会社10社のSPC

標題にも書いてますが、SPCだったのは確実です。これまで合同会社のSPCというのを見たことがなかった為、先入観から怪しんでしまいました。格付け機関により、格付け評価も受けていたようです。失礼しました。


合同会社スーパートラスト1
http://www.jcr.co.jp/release/pdf/15s0060SPT.pdf?PHPSESSID=153c2516dbb7c0ebe506e1506fd6fa04


同2〜10
http://www.jcr.co.jp/release/pdf/15s0097SP10.pdf



ABCP(Asset Backed Commercial Paper)の発行元となる特別目的会社(SPC)を設立し、債券発行で投資家から資金調達するものです。債券の裏付け資産となるのが、売掛債権に匹敵する「カード払い債務」に対する債権を信託化したもの、というような理解です。


途中に楽天信託が受託者1〜3と複数回咬まされているのは、あまりよく分かりませんが、楽天銀行がアレンジャーとなって本スキームが構築されているものとなっています。受託方式をとることは普通で、ABCPがいわば「約束手形」式なので、元利払いの劣後を直接投資家宛てに規定できないゆえ、ということだろうと思われます。


参考:福岡銀行の場合
http://www.jcr.co.jp/release/pdf/15p0368.pdf

(全体的なスキームはよりシンプルになっているように思います)


スーパートラストのA号とB号という受益権は、当方の理解ですと、恐らくシニア部分とジュニア部分というような意味合いかと思います(回収できなかった場合のリスク部分を区別、というようなことです)。


で、裏付け資産は、「翌月一括カード払い」の債務、これを束ねたものを債権として取り扱う、ということです。プーリングされているのは、約530万人分の債務(=カード払いでの売上債権)で、1件当たり平均約53000〜57000円の小口個人債務です。


また想像だけで書いてしまいますが、ご容赦を。
第一委託者であるオリジネーターは『東京都内の大規模その他金融業』となっていますが、説明文からすると、楽天カード会社であろうなというのが推測です。すなわち、

楽天カードの顧客中、「楽天カードで一回払い」で、楽天市場で商品を購入した人、というのが債務者のプーリングかな、と。
で、楽天カードから楽天市場加盟店に代金支払が発生し、楽天カードが債権を保有するということになります。多分、楽天銀行楽天カードの引き落とし口座となっている人の場合に限っているのではないでしょうか。

つまり、商品の代金を受け取る加盟店側も楽天銀行口座に代金が入金され、支払う顧客側も楽天カード楽天銀行を通じて払う、ということになり、楽天銀行は口座監視が両方同時にできるので、債務のリスク評価が行い易いだろうということかと思います。また、加盟店側は楽天カードから確実に売上金回収ができるということで、手数料を払ってもメリットがあると考えるかもしれません。

で、楽天カードの持つ500万人規模のプール債権を楽天信託に受託し、その資産を裏付けとしてSPCがABCPを発行、投資家の払った資金は遡って楽天カードに支払われる、というでしょうか。グループ内で資金と仕事を回せる(回収会社とかも自前)ので有利だし、ABCP売却の手数料とか色々と入ってくることになるのではないかな、と。口座凍結というのは、プール債権の審査業務の一部とか?なのか、ちょっと関連がよくわかりません。


で、ABCP発行総額は130億円×10本=1300億円となります。
前の記事で1250億円がどうの、とか書きましたが、関係なかったです。



②預金総額の違いは、公募増資資金の影響

15年6月期と9月期では、随分と差が出ている、と書きましたが、これの主要な理由というのが、楽天株式会社の実施した公募増資が6月にあって、1820億円分が預金額が増加した、ということがあったようなのです。

これは、グループ内の資金移動ということなので、預金額が変動する大きな理由になっていたのではないかと思われるのです。
連結決算で、2重計上部分を除外すると、金額全体が小さくなってしまったりすることがある、ということかと。


なので、思い違いをしていました。
すみませんでした。


ただ、口座凍結の真相とか問題そのものは、やっぱり分からないままですね。