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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

籠絡された橋下市長のブレる発言

馬脚を現す、とか言うけれども、取り込まれた人間というのは、こうも変わってしまうものなのか、と驚くわけである。


何度か記事でも指摘したが、橋下市長は「大義がなくなった」「民主党を倒すとは言わない、倒閣という理由がない」などと言って、国政選挙には出ないことを、10日くらいまでは、繰り返し言ってきたわけだ。


ところが、である。

寝返りを指摘されて以降、橋下さんの発言の変遷が奇妙だ。

取り込みを図った「向こう側」の予防線が張られることとなったのだろう。
それは、野田政権が崩壊することに備えた、本当の「選挙突入」になったことを考えてのことだ。

最大派を獲得できると期待される「橋下維新」であるからこそ、ここを押さえておけば、現野田政権と同様の「原発増税」推進一派と橋下を組ませて、多数派を取ろう、という魂胆だろう。


http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20120613-OYT8T00073.htm

維新の会の政調会長さんのご意見を早速拾ってきて、「国政に出るぞ」という保険をかけておく、と。


で、今になって、橋下さんのご意見は、また変わった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120613-00001057-yom-pol

地域政党大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長は13日、市役所で記者団に対し、「市政をやるにあたって、国の制度を変えないといけないところが山ほど出てくる。これを(今の)国会議員に委ねられるのかどうか」と述べ、大阪都構想に関する法整備が今国会で実現した場合でも、次期衆院選に維新の候補者を擁立する可能性に言及した。

 橋下市長は10日には「(都構想の法整備が今国会で行われれば)維新が国政に進出する必要は基本的にはない」と語っていたが、国政進出に意欲を示し続けている維新幹事長の松井一郎大阪府知事に歩調を合わせた格好だ。

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橋下さんのこれまでの言動を見てくると、こんなに短期間でふらふら意見を変えることは少ないという印象だ。

しかし、今月に入って以降の彼は、まるで別人になったかのようだ。

そう、まるで牙を抜かれた獣のよう、ということ。


再稼動容認と表明してから、民主党とは戦わない、政権打倒なんて軽々しく掲げない、国政に出る大義はなくなった、と、まるで非戦主義者の如き「平和主義者(笑)」への転向だ。

唐突な国政諦めとも取れる発言に、他の維新の会の人たちがむしろ「焦って否定」しているかのようだ、ということ。多分、橋下さんの真意を測りかねる、ということでは。


でも、野田政権が本当に総辞職に追い込まれたり、選挙戦突入になった場合の備えをしておく必要が出てきたので、「増税原発」派は手を打ってきた、ということだろうな。

橋下市長に、「暗に前言を撤回するような、どちちらとも後から言い訳できるように発言してみてくれ」ということが、言い含められたであろうな、と。だから、「やっぱ国政に出るかもしれんよ」と言わせたわけだ。

ふーん、なるほど。


選挙戦になった場合に備えて、石原都知事の”クローズアップ”を狙って、尖閣尖閣とここで大騒ぎさせておいたのだろうが、大したことなかったからね。
ニュースとは、作るもの、なんだよ、奴らにとっては。

テレビの前に登場機会を増やすことは、大きな宣伝効果を与えるから、だ。
だから、石原は新党だ新党だと老人党でも作る勢いで吹き上がり、それが存外反響が薄いと見るや「尖閣」で再プロデュースを図る、と。

さすが、工作員魂。


ダテに長年「工作員一家」をやってきてはいない、ということだな(笑)。


橋下さんが取り込まれるのも無理はない。
奴らの下に与すれば、それなりの恩恵はある。マスコミの恩恵は、絶大だから、だな。芸能界にいる時間がそれなりに長かった人間でればこそ、そのヘンのことはよく心得ている。

だが、残念ではある。
歴史に名を残せる可能性のある人物が、目先の小利に簡単に転ばされるというのは、あまりに悲しい。


人間というのは、そもそも浅ましく卑怯で愚かで穢いものなのかもしれない。


そうではあっても、能力のある人は善を求め続けて欲しい。
そう祈念してやまない。