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事故原因の隠蔽を続ける東電〜2

東電の言い訳が必死過ぎる。

http://www.tepco.co.jp/cc/kanren/11091301-j.html


この中で次の記述が見られる。


『3月11日午後11時50分頃、全電源喪失により不明となっていた格納容器圧力を小型発電機の接続により把握できるようになった』


『速やかに発電所長は現場での手動操作を含めたベントの準備を進めるよう指示しており(3月12日午前0時6分頃)、指示が遅かったということはありません。』


『現場の作業は、大変高い放射線量の下であったため、作業員が交代で作業しなければならず』


彼らの言い分が新たな墓穴を掘る結果を生むということだ。
出鱈目を隠そうと必死なればなるほど、更なる嘘か矛盾を生んでくれる、という典型例だろうか。これまでにも、同じことを何度か書いたけれどもね。


①から、格納容器の圧力測定が出来ていたのは、12日0時直前頃、ということだ。
そうすると、何が分かると思うか?

格納容器の設計限界を超えている圧力がいつからなのかが、分かる、ということだ。そして、格納容器内の圧力はどこから来ているかというと、圧力容器に破損が存在しリークがあるかもしれない、ということだ。

格納容器の(設計上)耐圧限界を迎える前に、減圧するよりないはず、というのが、素人考えの初歩的発想なのですよ。400kPaを超える前に、まず減圧すべし、というのが、普通なのでは、ということです。
そうすると、直ぐにでも排気を実行しなければならなかった、ということになりますわな。

喩えて言えば、「目の前に風船が膨らんでいっています、破裂を防ぐには直径30㎝に到達する前に、空気を抜かねばなりません。さて、今風船は28㎝です、空気を抜きますかどうしますか、抜きませんか」というようなことだろう。少なくとも1号機では、直径40㎝を超えているが、排気の段取りに手間取って、破裂してないからまだ空気を抜いていません、というような状態だった、ということ。

風船が破裂してなかったのは、ただの偶然だということ。
格納容器圧力が設計限界を超えているのに、ベントしない選択などない、ということだ。が、それを実行しなかった。

②で12日0時すぎくらいには、直ぐにベントしろ、と指示したそうだ。だとすると、何故そこでベントを行わなかったのか?誰も決断できなかった、ということか?
目の前に破裂しそうな風船が膨らんでいるというのに、何時間も放置して待っていたと?

官房長官会見や保安院会見、東電の会見でも、いずれも「圧力容器は大丈夫、格納容器も壊れてない」とか言ってましたね?
素人くさく言えば、「放射能漏れはないんですか、どうなんですか」という問いにも「大丈夫です、漏れてません」と繰り返しておったわけです。
ならば、12日午前0時くらいにベントの作業を手動で行ったとしても、「放射能漏れがない」(笑)のなら、問題なくできたのではありませんか?それとも、現地では「もう放射線量がうなぎ昇りで、漏れ漏れ確定ですわ」ということが分かり切っていたと?

要するに、嘘をついて騙してきたんだろうよ。12日朝になる以前の段階で漏れていたということになりますよ?モニタリングポストも変化なし、ということで、ずっと報告してきたのも出鱈目だったということですか?


③で、放射線量が尋常ではなくなっていて、作業が困難だったとすると、それはもうメルトダウン、ヘタすりゃ格納容器もいかれたか、ということが分かっていた、ということですか?この作業困難は、12日の菅総理が行った後ということですかね?

いずれにせよ、放射線量が上がる前に、ベントの手動操作をやっておけばよかっただけ。それをしなかったことが、問題だった。


ああ、それから、非常用バッテリーはどうしたの?
自分たちの車のバッテリーを外して計器類を復旧させたということなら、自衛隊にでも普通のガソリン発電機だろうと12Vバッテリーだろうと、とりあえずかき集めてヘリで持ってこい、とか命令してもらえばよかったじゃないの。計器ダウンしてから、一体何時間も何をしていたんだよ。電源車が来るのを待っていて、オジャンになってしまったんじゃないのか。


12日朝までの段階で、容器から放射性物質の漏洩、拡散がある、ということが分かっていたなら、政府発表などの全部が嘘で国民を騙していた、ということになるわな。本当は、圧力の数値なんか分かってなかったとしても、放射線量が相当上がっていて、「ああ、これはメルトダウンが始まってしまったな」ということが11日の段階で分かっていたんじゃないのか?

住民避難指示が出たのは、2㎞圏が20時50分だったそうじゃないの。
この拡大と10km圏の屋内退避が出された21時20分過ぎには、既に放射線量が上がっていたんじゃないの?メルトダウンを示唆する物質の検出も出来ていたんじゃないですか?

放射線量が上がって、中央制御室退避となったんでしたよね?
それは、メルトダウンを意味する放射線量だったんですよね?
だからこそ、手動ベントは「不可能」と当初判断したのではありませんか?だって、既に高濃度放射線だったら、お前飛び込んでこい、とは言えませんものね。
11日21時過ぎの時点で、かなり悪化した状態だったんじゃありませんか?それも、メルトダウンがほぼ確定的という状況だった、と。


矛盾があることの説明を、東電はすべきだな。
政府も勿論だがな。

またしても、オレの予想したのと大した違いなどなかった、ということなんじゃないの?

3月22日>福島第一原発〜重大事故の連鎖


(再掲)

②初動の問題が被害を拡大した可能性

当初から、1、2号機の冷却機能が止まっていたとは思われない。前記で紹介した朝日記事では冷却系は動いている、とされていた。また、11日の枝野官房長官会見では『炉の一つが冷却できない状態になっている』と発言があり、恐らく2号機は冷却系が作動していたであろうことが推測されるのである。これは非常用ディーゼル発電機が喪失した後であっても、ということである。

すなわち、電源の問題とは別の故障、ということが考えられるのである。朝日記事には、『電源を必要としない一部冷却系も、弁が動かないため炉心を冷却できないという。』との記述があることから、1号機の隔離時冷却系が作動せず、それは弁の不作動=自動減圧系(ADS)の故障?ということが推測される、ということなのではないか。12日未明の記事では、2号機の一部電源が確保されている、とあったので、2号機は冷却系が作動していたと考えてよいはずなのだ。

電源車が51台確保し向かわせた、という発表があったこと、深夜頃には敷地内に数台の電源車が到着したという説明がなされた、ということ、これらから初期段階で既に電源復旧は着手されていて、電源接続に全力をかけていればということはあるかもしれない。

12日未明から早朝にかけて、1号機の圧力上昇が報じられたわけだが、少なくとも2号機は隔離時冷却系が動いていたであろう、と。3号機は発表時の話題にさえ上っていなかったのだ、ということだ。
更に、ひょっとすると1号機の隔離時冷却系は、当初に動いていた可能性もある。朝日記事では、
『別の装置で炉心に水を入れて冷やしていたが、午後8時半にはそれも止まった。』
と書かれており、ADSの故障から1号機だけ隔離時冷却系が機能しなくなってしまった、ということなのかもしれない。

1号機には隔離時冷却系じゃなかったみたい。当時には、非常用復水器なんて知らなかったもので。

けれど、電力がなくても動くはずのICを止めてしまっていたので、何も冷却装置が働いていなかった、ということなのだよ。
そして、止めてからは、復活することがなかった、ということなのだろう?
だって、使えるなら、使ってるはずだもん。


まあ、嘘が発覚したな、ということだわな。
というか、前から嘘ってバレてるんだけどさ。

放射線量となっていた時点で(11日21時くらい)、ほぼメルトダウン状態だな、圧力容器にはリーク箇所があるな、格納容器がいつまでもつかも分からんな、という状況になっていた、というようなことでしょうね。

津波でタンクが流されたから、だと?
津波のせいだったんだ、津波の高さが想定外だったからだ、と?

そういうことが本質なんじゃない。