怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

一川防衛相の更迭問題は従米派の仕掛け?

先日の沖縄防衛局長のオフレコ問題発言から更迭となった件に続いて、一川防衛大臣の辞任或いは更迭が取り沙汰されている。

この問題で、やけに張り切っているのが、大手マスコミであろう。

元々の出発点からして、一川防衛大臣就任で「素人」発言なんかがあって、不安視されていたわけだが、防衛族や「外交安全保障ムラ」の連中(学者だの評論家だの記者や論説委員含め)が気に入らないと目していたであろうことは想像に難くない。


どうしても一川大臣を「降ろしたい」という理由があるだろう、というのが、当方の推測である。

第一に、普天間基地問題の解決策が見出せていない、という点だ。
従米派の連中は、米国サイドから「結果を出せ」と求められて、焦っている、ということをこれまでも書いてきた。彼らには何もできないのだ、ということの実証となってしまうからである。

うまく行かないのは、「○○のせい」と仕向けたい、ということがあるのである。アセス提出を強行すればどうなるか、沖縄側の硬化が更に高まるであろう、ということを、これまでも述べてきた。
そして、このままいくとそうなるだろうというのが、従米派でも分かるということである。期限だけが迫ってくる、ということになっている、ということだ。これを慌てているわけである。

一川大臣は、APEC開催以前くらいに「提出するかどうかはまだ分からん」みたいな「弱腰発言」があったが、あれも大手マスコミから責められて、「いや、提出しますよ」と前言を撤回させられたことがあった。そう、従米派連中にとっては、「期限までに進めろや!」ということを強く要求し続けるよりないのである。

だが、今年中ということになると、TPP参加の話と同じで、期限だけが迫ってくるから、従米派が困っているのだ。無理矢理でも何でも、出せ出せ、提出しろと求めているのだろうが、防衛省側としては政治的にタイミングも難しい、としているのであろう。だから、まだ実行には踏み切れてないわけである。

そこで、うまく行かないのは、防衛局長の失言のせいだ、とか、一川大臣のせいだ、ということに責任転嫁をしようとしている、ということがあるだろう、というのが当方の推測である。


第二に、次期FX選定問題というのがある。
従米派は、何が何でも「F35にしろ、もしそれがダメなら、最低限でもF18の米国製で」ということを求めているのだろう。
防衛省内部では、主に実質面重視の「ユーロファイター派」と、日米関係が狂うとか脅す従米派仕様の「F35 or F18派」がバトルを繰り広げている、ということになっているのではないか、と。

日本の立場からすると、第一選択はユーロファイター以外にはない、としか思えないのだが、従米派どもの勢力は侮りがたく、防衛省内の問題だけではなく、外務、財務、経産などの関連勢力が結集して対抗してきているということだろうね。

で、一川大臣は、「米国製で」という意見に首を縦には振ってない、と。従米派にしてみると、「オレらの言うことを聞けない大臣はいらない、だから首を挿げ替えるぜ」ということで、これまでにも何度も実行してきた手法を、今回も採用しているのであろうな、ということである。


よって、従米派の焦り、膠着状態の普天間問題の責任転嫁、米国の犬的次期戦闘機選定の暗闘、などから、一川降ろしを焚きつける、ということになっているであろう、ということだ。

その利用をされているのが、自民党公明党なのだ。
マスコミに焚きつけられて、「もっと攻めなきゃだめだ、そんなんでは政権奪還はできないぞ」などとおだてられると、直ぐにでも「不信任案提出」で野田総理に「更迭を迫る」という図式に持ち込むわけである。

従米派の狙いが、一川排除であることも知らず、簡単に手に乗るというわけだ。従米派の連中に、普天間基地問題の解決なんざできるわけがないのだよ。結果を出せ、と言われて、ビビりまくってるだけ。

TPP参加問題では、どうにかギリギリ滑り込んだが、総力を結集した割には、彼奴らのボロばかりが目立つ結果となり、従米派の色分けがかなりクッキリと見えるようになった。まさに、望外の成果だった。

今度の普天間問題でも、またしても墓穴を掘ってくれることを期待しているよ(笑)。