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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

羽生くん躍進のワケとは

本当によかったです。おめでとうございます。
日本全国が待ち望んでいた、金メダルを遂に獲得しましたね。


まさしくニューヒーローの誕生です。


この金メダルの原動力となったのは何か、という点について、自分の感じたことをメモしておきたいと思います。


チャン選手がミスなく完璧な演技だったならば、金には届いていなかったかもしれませんね。そういう点では、ラッキーもあったと思います。五輪では、運も味方につけないと、なかなかメダルには届きませんものね。羽生くんはとても立派でした。


今期の大躍進の理由として、一つ挙げるとすれば、やはりショートプログラムの選定、これに尽きると思います。これが大成功を導いたものと思います。


勿論、ジャンプなどに代表されるように、技術的安定性とか技術向上といった面もあるとは思います。が、元々の技量は備わっていたので、それが今期は飛び抜けて上達した、という程でもないような気がします。もっと別な面での成長が感じられました。


よくぞ、あのショートプログラムの選曲、振り付けをやったな、と思いました。基本コンセプト、ということでもあるかもしれません。


羽生くんは、元から、どちらかと言えば「線が細い」「華奢」「繊細」「中性的」といった雰囲気があったと思います。年齢的にも、少年っぽさが残っており、体の柔軟さも相まって、多くが年長の外国選手の男性的な力強さとは、一線を画していました。


ところが、今期のショートは、敢えて「より男性的」という部分を強調したものとなっていました。
選曲からして、まずそうです。意外性のある曲でした。
そして振り付け。
曲に合わせて、とても男らしさを出していたと思います。


まさしく、少年から大人の男性へと羽ばたいた、というイメージでした。あどけなさのある羽生くんが、男性の魅力を存分に発揮して、これまでの繊細さに加えて、男らしい力強さをスケートで表現していました。まるで王子さまと呼ぶに相応しい感じでした。


これによって、表現力がとても豊かになったように思えます。本当に脱皮したのです。
淀みのない、滑らかな滑り。
男っぽく、スピートとキレのあるスケーティングと演技。
そして、得意のジャンプ。


これらが申し分なく噛み合ったのが、このショートプログラムであったと思います。
その演技がノーミスであったこと、団体戦からの成功イメージと完成度、そして羽生くんの気持ちが伝わる演技。

この結果が最高得点を叩き出したものと思います。これがあったからこそ、フリーでのミスをもカバーして、金メダルに手が届いたのだろうと思います。



前回のバンクーバーで、真央ちゃんに何故あの選曲だったのか、ということは、羽生くんの成功を見れば、何となく理解できるように思えます。強敵を上回るには、何らかの工夫が必要なのだ、ということです。しかも、相手は表現力が長けている。そういう時、演技の幅を広げてゆくには、これまでのベビーフェイスキャラが全く逆の「ヒールを演じる」、というくらいのチャレンジが必要になることもあるのかもしれないな、と。



羽生くんは、これが成功したものと思います。
あの曲と演技を選んだコーチ陣は勇気があったと思えます。素晴らしいの一言です。
羽生くんの良さを引き出すことに成功したのです。


チャレンジしなければ、皇帝や王者にはそう簡単に勝つことはできない。勇気ある決断とチャレンジが実ったと思います。



本当におめでとうございました。