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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

ワケが分からん東大秋入学という愚

まったく東大のお偉いさん方の考えることというのが、よく分かりませんわ。まあ当方のような平平凡凡の凡夫ごときには、東大教授とかいう頭がよくて知識も豊富な方々の高級高度なお考えなど、到底理解できるものではないということなのでしょう(笑)。
拙ブログにご登場頂いた東大の経済学教授陣を見るにつけ、非常に残念無念がっかりな印象ではあったわけですが、他の学科の先生方もおられるでしょうから一概には言えないんでしょうけれども、どうなんだろうな、と思わないでもない。本題ではないから、これはまあいいか。

で、東大は外国人学生を増やすべく、入学時期を4月から10月にしよう、という欧米式に変えたいらしい。何の為に?
もっと率直な感想を言うなら、「アホじゃねえの?」だな。


彼らの思考というのは、こういうことらしい。
・東大の学生が少ないor減ってる
・東大の国際競争力が失われている
・海外から学生が全然来ない
といった認識があるのだろう、多分(推測です)。
今ドキ風に平たく言えば、「我々はグローバル化に取り残されている、もっとグローバル化を進めなければならない」みたいなことなのではないかと。

で、その対策というか解決策として、「秋入学」というのが急浮上してきましたよ、ということですね?

これはどういうことかと言いますと、日本は先進国の中でも異端的な4月入学だから、海外の学生が集まらないんだ、という認識であるということです。そこで4月入学から10月入学にすればいい、と。何という短絡(笑)。

本当にそれが原因だと思いますか?
ぼくは、そうは思わんね。
日本そのものに魅力があるかどうか、だ。それとも、教えている教官そのものの魅力があるかどうかだ。
どうしても学びたい先生がいれば、そこに人は集まるから。アメリカの有名大学とかだって、そうだろう。○○で世界的に有名(権威)なナントカ先生、ということで、その下で学びたい、と思うわけでしょう?

それとも、日本の大学で勉強して、将来は日本の強さの秘訣を身に付けていきたいとか、日本企業(現地法人含め)に就職したいとか、そういう動機を与えることができるかどうか、ということでは。そういった何かの魅力というのが大きければ、大学に学生が集まってくるんじゃないですかね。
結局は、「オリジナルな何か」がどれくらい魅力的か、ということだろう。人を惹きつける何かを持つなら、労力を厭わずに学びに来るだろう、ということだ。誰かに師事したい、と願うのは、学問の世界では普通だろうと思うし。


だが、東大の偉い教授さんたちには、そう思えないらしい。つまりは、自分のせいじゃない、と言いたいわけだ(笑)。自分の能力が低いせいで、学生を惹きつける魅力も実績もなく、だからこそ学生が集まらないんだ、ということを認めなくない、ということさ。そうではなく、4月入学という制度のせいなんだ、欧米と違う制度が悪いんだ、これが競争上大きな不利を招いているんだ、と言いたいだけなんじゃないの、という話。

そんなこと言うなら、日本人学生だって、欧米の10月入学の大学に行かない、ということになるんじゃないですかね?そういうわけでもないんでしょう?
それと、秋入学に変更した場合、日本人学生には半年くらい経験を積ませるのが役立つ・大事だ、と本気で思ってるなら、どうして外国人学生には同じように考えないわけ?
海外の学生が9月卒業(実質は夏休み前か?)で、日本の4月入学まで「間がある」というは同じなのだから、その間に「経験を積むのが有意義だ」ということになるんじゃありませんか?日本人学生に求めることを、留学生に求めたらよろしいんじゃございませんかね?


本当に10月入学が学生を集める秘策だ、と思ってるなら、まずカリキュラムを組みかえて、半年単位で構成すればいい。スタートを4月開始のパターンでも10月開始のパターンでもいいように、コースを設定すればいいだけだ。初年度の10月から始まっても、翌年には4月開始の講義だって選べるし、何ら問題ないのでは。まずそういうのを実践してみてから、日本人の10月入学を考慮してもいいんじゃないですかねえ。

企業とかの採用にしても、新卒一括を基本的にやめて、随時採用ということにしてしまえばいいだけ。それなら、海外からの帰国組の日本人学生でも新卒と同様に扱いを受けられるようになるだろうしね。

元東大卒の官僚上がりの古川さんは、秋採用でとか言い出したみたい。>http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120124-00000552-san-pol

さまざまな経験を積んだ人の採用が有意義だと考えているなら、もっと前から随時採用にしておけばいいだけじゃないの。中途採用組なんて、殆どいなかったわけでしょう?
さまざまな人生経験を積んでるのは、卒後半年くらい「何かをやっていた」学生さんということですかね?(笑)普通は違う仕事に就いていたとか、世界のどこかを旅していたとか、もっともっと経験の仕方なんかは色々とあるわけでしょう?

要するに、口から出まかせだろうと、何とでも言えるということだな。東大の秋入学を正当化する為だけに、何だって理由を付けようと思えば付けられる、みたいなもんだな。本当に霞が関官僚に採用される人は経験豊富な人が望ましいというのなら、新卒採用に拘らず、中途採用を大半にすればいいだけだろうに。それをしてこなかったのには、それなりにワケがある、ということなんじゃないですかね?


学生さんに経験を積ませたいのなら、もっと家庭でやってもらうとか、地域でやってもらうとか、中学や高校時代に時間を取るとか、他にも方法なんかあるだろうよ。単純に秋入学を実現する口実として使っているだけなんじゃないですか?

東大教授がまず取り組むべきことは、己の研鑽なんじゃないですかね?特に文系の教授連中が。
魅力ある授業ができる能力を磨け。研究実績で惹きつけろ。ここでしか得られない何かを提供しろ。最低限、プロの教官(それで食ってるんだろう?)としての義務を果たせ。
そういうこともできてないのに、制度を変えれば学生が集められると思っているという、浅はかな考えを改めることから始めるべきでは。ああ、そうか、この程度だから、海外からの学生が集まらないのかもしれんね。