怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

ラインハート・ロゴフ論文に関する喧騒

前から言っているが、たった一本の論文で鬼の首を獲ったが如くに「結論はこうだ!」みたいに豪語していた人たちは、まあ「ハマったな」という程度ではないのかね。


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37639


基本的に学術研究なんだから、間違いは有り得る、と考えて、そういうもんかもな、という程度で受け止めておけばいいだけでは。


実際間違いが発覚したんだから、良かったじゃないですか。



で、件のラインハート・ロゴフのペーパーに対する拙ブログの評価は、以下のようなものだった。


10年8月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/c78a2735f0e8905917c0faba5454af7f

(再掲)

政府債務と低成長の関連は必ずしも因果関係が特定できているわけではない、というクルーグマンの見方に賛同できる。例えば、輸血しているケースを集めてくると、かなりの出血量となっていることが殆どである。それは、輸血したので出血が膨大になった、ということを必ずしも意味しない(部分的には凝固因子の相対的減少によって出血し易くなる、という危険性は存在しうる)。通常であれば、出血が多かったので輸血した、という結論になるであろう。原因を探るのは、容易ではないということなのではないか。

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研究成果への懐疑的態度、これが必要な人たちが大勢いる、ということなのではないか。
つまり、権威主義的な人たち、ということになるだろうか。

他の研究者たちの研究結果でも、一致した意見である、ということならば、段々とそれが確信に近いものへと変わるんじゃないですかねえ。政策担当者たちが、この論文だけに飛びついて、権威付けを行った挙句に「論文に間違いがあり、論拠が根底から崩れ去ってしまいました〜」ってなる方がみっともない。


説得する場合に、論文などの権威は必要になることもあるが、それは「一助」に過ぎない。
政策を現実に考える場合には、学問バカの机上の理屈だけに頼るわけにもいかないことはあるんじゃないか、ということだ。


こんなことは、ずっと前から言ってきたことだったろう?(笑)

権威を鵜呑みにする連中が多い、ということなんじゃないですかねえ。