怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

特定秘密保護法がTPP交渉秘匿のカギ

年内妥結を断念というのが、単に安倍政権のプロレスごっこに過ぎない、と先日書いた(http://d.hatena.ne.jp/trapds/20131211/1386740133)が、そう思わせる記事を見つけた。


http://www.huffingtonpost.jp/2013/12/09/tpp-obama_n_4414795.html?utm_hp_ref=tpp


これは多分、『日米だけ』が賛成しているISDSに関する条項ではないかと思われる。
リンク先文書の「investment」の項、以下の部分の記述がある。


The most important issue for the majority of members...is the proposal by the U.S. to apply ISDS to Investment Agreements and Investment Authorisations.The United States,as in previous rounds,has shown no flexibility on its proposal,being one of the most significant barriers to closing the chapter,since under the concept of Investment Agreement nearly all significant contracts that that(ママ)can be made between a State and a foreign investor are included.


...It covers important concessions including mining,administrative or special operating contracts for hydrocarbon exploration,public works concessions(roads,highways,bridges,infrastructure.etc.)and it would override the choice of forum provisions in these contracts...


...Only the U.S.and Japan support the proposal,while the rest expressed their objections to the proposal and have tried toexplore ideas to refine the concept and make some reservations about the choice of forum in contracts,but the U.S. has shown no signs of flexibility...



アメリカ側は強硬姿勢を崩しておらず、日本には当初の目論見通りに「特定秘密保護法案」を準備させた。後は、交渉で「日米共闘」で他参加国を説き伏せろ、ということだ。日本はアメリカ側に付けと命じられれば、逆らえないのさ。それがアメリカに賛同しているのは日本だけ、みたいな状況を生んでいるのだ。



米国側としては、いよいよ妥結の準備に入ったということで、恐らく中間選挙前までに議会を通し、オバマ政権の手土産としたいという思惑でもあるかもしれない。議会通告が90日ルールと120日ルールがあるので、それから逆算すると交渉妥結のリミットが4月か5月くらい、ということになるだろうか。議会審議が紛糾するか、修正条項追加と参加国との調整時間などを考えると、8月くらいには議会での審議が行われている必要がありそうだから。10月には可決しておきたいんじゃないかな、と。


そうした動きの一端が、TPAの話である。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MXRRM86JTSEF01.html

12月13日(ブルームバーグ):日米など12カ国が環太平洋連携協定(TPP)交渉を進める中、貿易促進(ファストトラック)権限をオバマ米大統領に付与する法案をめぐり、米議会の超党派議員グループが合意に達した。上院スタッフが明らかにした。

同スタッフによると、通商協定を所管する下院歳入委員会と上院財政委員会の指導部は13日、政府が締結する通商協定について議会に一括・無修正の承認を求めるファストトラック権限の復活で合意したという。

同スタッフは、来年1月の議会休会明け後に法案が提出され、米国の通商相手国による為替操作の懸念への対応策も盛り込まれると説明。ただ、それ以上の詳細は示さなかった。

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これは、恐らく交渉内容がほぼ煮詰まっている、ということを意味している、というのが拙ブログでの見解である。本当は「年内妥結」と宣伝しておきたかったはずが、予定変更となっただけであろう。特定秘密保護法も整った、TPA準備もできた、後は貿易協定締結という議会審理過程を残すのみ、と。
日本の国会で安倍政権と自公+みんな+維新という、圧倒的多数派が形成されている今こそ、国民を欺き騙せる格好の時期だから、だ。


で、早速秘密指定か(笑)。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/keizai/fta.html


どうしても秘匿しておかねばならないんだと。意味が判らんわ。
このページにあるリンク先記事は削除されてしまったみたいだね。しかも削除されたのは、つい最近だ。12月に入って以降はまだ読めていたようだ。けれども、10日前後のあたりで削除されてリンク切れとなってしまっている。


http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/keizai/eco_tusho/tpa.html

この記事がそんなに大事だったのか?
「大統領貿易促進権限」の紹介ページが、なぜ秘匿されねばならないのか?(笑)


米国側の手続き関係がバレると、交渉進展具合を嗅ぎつけられたりして、また「良からぬ反対運動」なんかが起こってしまうから、それを危惧しているのかな?

それとも、アメリカさまの方から、「情報が漏れてるぞ、また漏れてる!」と厳しく突っ込まれたので、慌てて読めなくしようと削除でもしたんですかな?


よく分からんが、兎に角、日本国民には「何も知らせるな、秘密にしろ」ということで、壮大な収奪計画を練っており、それがバレるとこれまでの努力とコネクション形成が水泡に帰するから、ということなのかもしれん。


ここが、従米派どもの正念場、ということなんだろう。


参考:

http://d.hatena.ne.jp/trapds/20131204/1386177794
http://d.hatena.ne.jp/trapds/20131207/1386380840


http://d.hatena.ne.jp/trapds/20130709/1373361028

http://d.hatena.ne.jp/trapds/20130508/1368022822