怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

薮蛇のTPP(笑)

鳩山政権下で普天間基地問題があった時、在沖海兵隊の存在意義について、軍オタ系の方々が、親切に色々と教えてくれたわけです。沖縄にどうしても海兵隊が必要であることを主張してくれたので、勉強になりました。お陰で、彼らの主張点について、穴を見つけ出せることができました。

今回のTPPも、同様でしたね。
TPP推進派の論点は、ほぼ壊滅しました。最終的に残ったのは、どうやら「アメリカの手下になるのを選ぶのか、どうか」ということだったみたいです。

TPPで色々と画策してくれた方々には、最大の功績をありがとう、と申し上げたいです。それは、中国が動いてくれるという、望外の結果をもたらしたから、です。

米国サイド及びTPP推進派が何を危惧してきたかと言えば、アジア地域での「米国の入らない経済圏」を先に構築されてしまうことでした。具体的には、
 「ASEAN+3、+6」
という枠組みでした。

これを阻止せんが為に、TPPを先に進めよう、ということだったわけです。


ところが、です。
中国は、アメリカと従米派のこうした動きを知ることとなり、当初の基本線であった「ASEAN+3、+6」路線へと回帰し、これを進めることに同意となったわけです。米国に先を越されるよりはマシ、ということで、TPPと大騒ぎしてくれた経団連や米倉クンの大活躍の恩恵があったのです。


日本はTPP参加を決めたわけでもありませんし、米国議会の承認を得てもいませんから、用済み、ということですな。TPPの役割は終えました。「咬ませ犬」としてのTPP(笑)は、もう終わったということです。サンキュー、ありがとさんです、御苦労さまでした、と。

アメリカさまの言うTPPが仮にできて、その後のFTAAPという気の遠くなるような実現可能性の乏しいプランよりは、合意形成がほぼ進んでいる「ASEAN+3、+6」は有望です。インドのタイミングはまだ分からないかもしれませんが、少なくとも豪州は、TPPよりも優先度が高いことは確実です。
ただでさえ、豪州に「海兵隊駐留」が決まって、中国への申し開きと説明(まあ平たく言えば「言い訳」)に追われているわけで、豪中関係の改善・修復を考えても、経済的利益を比較しても、「ASEAN+6」を優先せざるを得ないだろうことは、誰の目にも明白ですから。豪州は米国との2国間FTAがあるので、TPPの参加が重要というわけではないのです。

なので、TPPの枠組みがうまく機能するかどうかは、日本の態度にかかっていたかもしれない。しかし日本は、不利益をわざわざ選択する必然性がないのですから、当然貿易額の大きい「ASEAN+6」を優先に決まっています。


まあ、アメリカさまは、9カ国の大枠合意ができた、と勝利宣言を出してくれたみたいですから、そっちはそっちで「大成功」の枠組みができたようで良かった良かった、カナダとメキシコが入りたいというなら、一緒にやったらいいんじゃないですかね。TPPの大成功、おめでとうございます。日本が入らなくとも、これで安心ですね。

ヘタに「色々文句を言う日本」が入ろうものなら、参加国に迷惑をかけることになりますから、そういう「覚悟のない国」が入らない方が、アメリカさまをはじめとするTPP参加国の足を引っ張ることになりますから、今回は遠慮しておきますので、ごめんなさい。
その方が、アメリカさまにとっても、良かったでしょう?(笑)
足手まといの日本が入るなんて、困るでしょう?


日本のTPP参加のダシに使われてきた韓国の立場も、微妙ですわな。
ずっと以前から、「米韓FTA」が日本をTPPに引き込む契機となる、その為にどうしても米韓FTAを成功させることが必要だった、と野田政権以前から語られてきたわけで、その筋書き通りに進んだのが今年10月だったわけでしょう?

バ●なTPP推進派どもが、どういうわけだがやたらと「参加だ、参加だ、てぃぴぴー、てぃぴぴー」と囃し立て、しかも東大教授等々の従米派「人的資源」も惜しみなく投入してきて、反対派の撃破に躍起になってくれたお陰で、こちらも防戦の必要性があったので記事を書いたわけですわ(笑)。

ネットのお陰で、韓国国民にもそうした情報が流れていくようになって、本当によかったです。もし、日本国内でこれほど騒ぎにならなかったなら、韓国国民は気付かずに簡単に米韓FTAが発効してしまっていたかもしれませんね。だって、米国議会の批准待ちだったわけで、その時には韓国で今みたいな騒ぎにはなっていませんでしたもの。
それもこれも、TPP推進派が矢鱈と頑張ってくれたお陰で、韓国のFTAさえも頓挫の危機ということですね。超サンキューです。

(※※追記:20時頃
何と韓国議会は、大混乱となったようです。何が何でも採決しろ、批准しろ、とさる筋からの強権発動となったみたいで、いきなり与党単独の強行採決に踏み切ったようです。で、批准となったんですと。
これが普通の、まともな貿易協定の姿ですかね?
もしも、不平等でも何でもない、というのなら、何故こんなにまで拒否しているものを無理強いしてまで、批准させるんですかね?落ち着いて、全ての疑問に答えられるはずです。時間をかけても、誤解をほぐせばいいではありませんか。

お前には手術が必要だ、と言って、理由や疑問を尋ねているのにまるで答えず、オレ様が手術してやるんだから大丈夫だ、正しい、だからさっさと切ってしまえ、とばかりに、殴って昏倒させた上ドサクサ紛れで腹を切り裂き、無理矢理手術に踏み切ったようなもんですわな。その結果がどうなるか、見物だわ。)


何はともあれ、TPP推進派が自ら墓穴を掘ってくれたということですね。本当にどうもありがとうございました。