怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

「限定的」を拒否したのは政府側

ここに来て、再稼働推進のマスコミ連中が「橋下が容認した、橋下が再稼働を認めた」と鬼の首でも獲ったかのように喜び勇んでいるようだな。そんなこと言うなら、再稼働の決定権限を持つのが「橋下」個人なのか、ってな話だわ。じゃあ、橋下市長が賛成に回れば、危険だろうと何だろうと原発を運転するのか(笑)。

橋下市長は、反対と明確に言っておろうが。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20120531-00000412-fnn-pol

方針決定に先立ち、細野豪志原発事故担当相は、関西広域連合の会合に出席した。
関西電力エリアの知事が顔をそろえる中、原子力規制庁の設立法案が国会で審議入りしたことなどを強調し、再稼働への理解を求めた。
細野原発事故担当相は「安全性の確保に万全を期すとともに、万が一の事態の際にですね、責任を持って対応できる体制をつくりたいと」と述べた。
会合後、関西広域連合は、「政府の暫定的な安全判断であることを前提に、限定的なものとして、適切な判断をされるよう強く求める」などとする声明を発表した。
慎重な対応を求めながらも、再稼働の判断を政府に委ねる姿勢を示した。
政府の試算で、14.9%の電力不足が予想される関西電力エリア。
しかし、仮に大飯原発が稼働した場合、電力不足は、ほぼ解消するとみられている。
これまで再稼働に強く反対してきた、関西電力エリア最大の電力消費地・大阪の橋下 徹市長は「僕は反対です。(理由は?)いや、僕は期間限定、夏を乗り切ればいいと。その間だけの『限定的な稼働』としか、論理的にはそれ、帰結できないと思いますよ」と述べた。
一方、大飯原発がある福井・おおい町の時岡 忍町長は「最大限の努力をしていただいたんだろうと、認識をしております。県の原子力安全専門委員会が、どのような最終見解を出されるのかということに、かかってきております」と述べた。
また、福井県の西川一誠知事は、関係閣僚会議に先立ち、「これまでの政府の対応や、規制庁ができるまでの安全監視体制について、十分聞かなければならない。そして、総理大臣が国民に向かって、明確な責任ある見解を述べられることが重要」などとするコメントを出し、慎重な構えを崩していない。

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関西広域連合の声明では、「限定的」としか言ってない。再稼働をしてもいい、とも言ってない。
橋下市長の言っているのは、「反対」。
だが、もし稼働するとしても、「夏限定」ということだけ。

これで「再稼働容認」を言えるわけでもないだろうに。
原発派の連中は、これをもって「容認=以前と同じように稼働」とか誤魔化して言う積りだろう。


だが、元から政府は「限定稼働」には反対というか、論外という態度であった。

・藤村官房長官
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00223726.html

藤村官房長官は記者会見で、大阪市の橋下市長が、福井県関西電力大飯原子力発電所をこの夏に限り、期間限定で再稼働させる案に言及したことについて、否定的な考えを示した。
藤村官房長官は「需給の厳しさだけをふまえた臨時的な稼働というものを、別に念頭に置いているわけではない」と述べ、電力需要がピークとなるこの夏に限り、大飯原発を再稼働させる案を、政府としては検討しない考えを示した。

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・枝野経産大臣
http://www.asahi.com/politics/update/0529/TKY201205290132.html

関西電力大飯原発を電力不足の夏だけ再稼働させてはどうかという橋下徹大阪市長の提案について、枝野幸男経済産業相は29日の閣議後会見で、「政府としての提起は、とてもできない」と否定的な考えを示した。理由としては、「安全でないかもしれないが(電力が)足りないときだけ動かす、というふうに受け止められかねないやり方」であることをあげた。
 夏だけ再稼働させる案は、橋下市長が19日の関西広域連合と政府との会合で「臨時に1カ月、2カ月、3カ月という動かし方もある」と述べ、検討を求めていた。枝野経産相は「(再稼働の)大前提は、安全であることと、安全について一定の理解を頂けること」と指摘。橋下市長の提案は、大飯原発の地元の福井県おおい町の理解を得られないとの考えを示した。

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つまり、関西広域連合が示した「限定的」という条件が残る限り、政府にとって限定稼働プランは念頭にない、安全を犠牲にして経済の為に再稼働ということにはできない、ということに変わりはない。
従って、政府側は前言を撤回しない限り、再稼働などできない、ということだ。
それとも、広域連合の意思を変えさせるか、だ。

藤村官房長官も主務大臣の枝野も、まさかここに来て「限定稼働」賛成に回るとでも言うつもりか?(笑)


検討の余地がないものであったのが、わずか1日や2日経っただけで、コロリと早変わりか?
ペテンだ。