怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

超危険!―”ACTA”は「lawyerの罠」

ここ最近、度々目にしていたのだが、他にかかりきっていたので、うっかりスルーしてしまいました。申し訳ありません。

最重要なことは、どうやらEU圏では降りた、ということ(らしい)。
大陸系の方々は法律とか条文をもの凄く検討していると思いますけれども、そういう方々でさえ「オレら抜けるわ」という判断をするとなれば、これはもう「超危険!!」の早鐘が鳴り響いているわけでございます。

何で日本だけがこの火中の栗を拾わねばならんのか、ということになるわけですので、最早批准は考慮外ということになります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%BD%E9%80%A0%E5%93%81%E3%81%AE%E5%8F%96%E5%BC%95%E3%81%AE%E9%98%B2%E6%AD%A2%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E5%8D%94%E5%AE%9A


この協定は、ヘタをすると、米国の弁護士軍団にまんまとやられるだけのものになるかと思います。特に、日本はターゲットにされやすいでしょう。

それは、金を払ってしまうから、です。
振り込め詐欺に引っ掛かるとか、エロサイト利用詐欺とか、そういうのでも、かなりの数の人たちが払ってしまうわけですね。

これがアメリカなんかですと、ガン無視か、払えず逃げるか、払えねーと開き直るか、ということになってしまい、中々金を収奪できる先が見つけにくいわけです。特に、個人なんかの小規模、少額相手に、小金を稼ぐのは大変難しい。

だが、日本国内ですと、そうでもないわけです。
金額が数万とか数十万くらいですと、皆素直に払ってしまう。


逃げてゆく方が損失が大きい、ということなので。


そういうわけで、金儲けの達人クラスの米国弁護士軍団が日本人という「カモ」を目の前にして、手ぐすね引いて待っている、ということになるでしょう。


知財強化』というのは、TPPでも共通する重要事項であり、極めて危険です。百戦錬磨の法の専門家たる弁護士に、本格的に食いつかれたら、そうそう簡単には勝てないかもしれません。

参考:http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/c100afdda44a6460eabc610b0e6b1650


以下、架空の話を考えてみますね。具体例を示さないと、中々分かってもらえないと思いますので。


・事例1


著作権知財保護の為の監視組織が作られた。「全米キャラクター協会監視委員会」というものだ。
ある時、日本人のAさんは、自分のサイトに自作の「犬のキャラクター」をアップした。そうすると、全米なんちゃら監視委員会から、警告が来た。
たった今、サイトを削除せよ、さもなくばシャットアウト措置をとる、と。


その理由は何と、スヌーピーに似てるから、というものだった。
まあ、そう言われると、若干似てなくもないのかもしれないが、『ジャングル大帝』と『ライオンキング』ほどに似ているというものではなかった(笑)。普通の日本人が見れば、全く別物としか思えないのだが、向こうが「いや、これはスヌーピーの模造作品だ」と言って全く聞かない。


仕方なく削除を受け入れたら、法的手続き等事務処理費として250ドルを払え、と請求が来た。Aさんは身に覚えがないと断ったら、全米なんちゃら委員会の人が言うには、「拒否する場合、訴訟となります、長期の裁判を受けて立ちなおかつ巨額賠償費用を払える覚悟があるなら、どうぞご自由に」ということだった。恐ろしくて、全米なんちゃら委員会になんか刃向かえるわけがない。
しょうがないので、250ドルを払った。犬の絵を書いてネットに公開したばっかりに、金を取られるハメに。



・事例2


ある薬物Xについて、日本人の研究者Bがネット上に記述を書いた。
「薬物Xは、●●という症状の報告があるが、これはXの構造式の△△基の部分を含むことによる、何らかの影響が考えられるかもしれない」

暫くすると、全米製薬情報監視協会という団体から、訴訟を提起された。


「薬物Xの情報は、当協会加盟のC製薬会社所有のものであり、これを何らの手続及び費用を払わず利用し、同時に薬物Xについての真偽不明情報を勝手に流布したことにより、C製薬会社の受けた損害の賠償を請求する。」


研究者Bは途方に暮れた。
相手は、あの世界的に有名な製薬会社だ。バックについてる弁護士軍団は、ハンパじゃないだろう。到底勝ち目などあるはずもない。日本の弁護士の一体誰に相談すればいいんだ??


そうして、一応、日本の弁護士に依頼してみたものの、簡単に敗訴。圧倒的敗北。
すると、賠償額を見て、腰を抜かしそうになった。
勝った方は総取りルールなのだ。負けたら、こっちが巨額報酬のアメリカ弁護士の分を、全部払うことになるのだ!その金額たるや、…億単位で人生が終わった。


一介のしがない研究者だったのに、地味に生きてきて、楽しみといえば飼育しているウサギにエサをあげる時の幸福感くらいしかなかったのに、人生のすべてを失う巨額賠償請求を一生負わされることになってしまったのだ。分割が大きすぎて、生きているうちに払えるかどうかは不明だった。だが、心配は御無用、とも言われた。生命保険加入手続きが早速行われたからだ。相手側弁護士の紹介で、死亡時の保険金は、賠償に充てられる、ということだった。紹介された外資系生保の契約を結ばされた。


アメリカにとっては、弁護士にも保険会社にも利益、製薬会社にも利益、そうか、これが向こうの狙いだったんだね。向こうにとっては、まさしくウィンウィン、あいやwin-win、と。


・事例3


日本人Dは、ネット上で常々アメリカ批判などを展開していた。ブログ記事にも、そうした批判記事を数多く書いていた。
ある日、自分のサイトが完全に消えていた。


ブログ会社に問い合わせたら、「全米ナントカナントカ機構」から、著作権侵害の警告があったそうだ。で、ブログ会社は情報開示に応じ、機構側に情報提供したそうだ。すると、怪しげな警告メールが来ていたようだったのだが、危険なスパムメールかと思って読まずに捨てたら、3アウトで強制削除措置となったのだそうだ。


というわけで、アメリカ批判サイトは同様の手口で強制削除されたり、アメリカにとって非常にマズい記事や情報の掲載されているサイトなどは軒並み警告を受けたり、削除を強要されたりすることになったらしい。



このように、全米なんちゃら協会とか、全米なんちゃら委員会とか、そういう連中にとっては、ネット上を徘徊してカモを探し出し、金づるにするんだから、これはもうオイシイわな。違法行為や海賊品の取締、これは必要ではあるが、それを拡大すると、難癖みたいな話であっても、いくらでも攻撃手段に変えられるということだ。


更には、情報統制、情報制御、そういうのを正当化する手段を権力側に与えることになりかねないので、危険な協定であることは覚悟すべきだ。


そういうわけで、ACTAは断固拒否、だ。