怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

東電の体質を露わにした福島原発事故

割と初期の頃に抱いた印象と同じ、ということだな。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120517/t10015194581000.html

(一部引用)

この中で委員が、政府が緊急事態宣言を出すのが遅かったのではないかとただしたのに対し、海江田氏は「ご指摘のとおりだ。『まずは対策本部をつくることが必要だ』と言ったら、どこに根拠となる法令があるのかとなり、探していて時間が経過した。菅前総理大臣の理解を得るのに時間がかかった」と述べました。
そして、海江田氏は「総理大臣官邸と、東京電力、現場の3つが、伝言ゲームをやっているような状況で、このままではいけないと思った。現場の情報共有が徹底的に不足していた」と述べ、総理大臣官邸と東京電力などとの情報共有に問題があったという認識を示しました。
さらに海江田氏は、格納容器の圧力を下げるベントが遅れたことについて「東京電力は、事故を小さく見せるために、ためらっているのかなと思った」と述べたほか、原子炉を冷やすための海水注入についても「東京電力が、廃炉をためらっているからだと感じた」と述べました。
また、海江田氏は「アメリカのスリーマイル島原発事故では、水素爆発の危険をずっと議論していた。それなのに、水素爆発が起きてしまうまで水素爆発の危険性を感じておらず、結果的に大量に放射性物質を出してしまった。たいへん大きな反省材料だ」と述べました。

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四の五の言ってないで、さっさとやれ、というのが、まさにこういう危機的状況だろうに。

根拠法なんぞ、事務方のやる仕事だろう。
アメリカ大統領が、緊急事態に報復攻撃プランの手引書をひっくり返して読むかね?

まあ、これは仕方のないことなのだろう。

もっと酷いのは、東電の対応だ。


官僚主義的な組織だな。
雁字搦めに縛られていて、平たく言うと「行政に提出する文書の書き方は…」みたいな、そういう役所みたいな仕事しかできない、ということだ。緊急事態なのに、対応の仕方とか気にしている場合でもなかろうに。
事態を「小さく見せよう」という姿勢にしても、典型的な官僚の事勿れみたいなものではないのか。


これまでにも、幾度も取り上げたが、再掲しておく。

11年3月16日>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/b6025aa0001f8ac99d2a4b08a396ea56

この中で書いたように、ほぼ想像通りだった、ということだろう。

『予想されるのは、東電の内部的な評価として、初期には「あまりおおごとにはするな、無闇に騒ぎ立てるな、穏便に処理せよ」みたいな発想があったのではないか、ということだ。重大な結果を招くかもしれない、ということを真剣に考えていたのか。放射線が今ほど漏れていたわけではなかったから、作業の容易さなどは比べものにならないのではないか。

原子炉を後から使えるように、といった色気を出してはいなかったのか。安全を最優先にして判断したのか。そういった疑問はあるわけである。最初から全力で取り掛かっていたなら、ここまでの悪化となっていなかったかもしれないのである。もっと取り得る手段はいくつか残されていたかもしれない、ということだ。事態が進展してしまい、悪化してゆけば残された選択肢は狭まる、ということは、日常でもよくあることだ。

根底にあったのは、保身、責任逃れ、悪い状況をひた隠しにして何とか穏便に済ませようといった態度ではなかったのか。』


人災だ。
福島原発事故の最も主要な事故要因というのは、人災ということなんだよ。

当初の抱いた印象を裏付けるような事実はいくつも出てくるが、否定的な新事実とか人為的ミス以外の要因の方が重大だったというような情報は、何ら出てきてはいないではないか。

東電がひた隠しにしているのは、一体何なのか。
例えば副長が逮捕されたりしてしまったが、現地の人たちの情報というものさえ遮断されたままではないか。
死亡したとされた2名の死因は、明らかに疑わしいものだ。

未だに、闇に包まれたままなのだ。