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日本の治安水準〜4000対1の「リアル鬼ごっこ」

杉本容疑者の逃走劇が世界でも話題になっていたとの由。

http://www.j-cast.com/2014/01/10193927.html?p=all



 例えば米FOXニュースでは「日本の警察が強姦容疑者を捕まえるための全国的な捜査を開始した」、英BBCでは「20歳の杉本裕太を探すために4000人以上の警察が動員された」と報じられているほか、仏AFP通信、中国・新華社の記事でも「4000人、850台を投入」という部分が強調されている。

さらにテレビ局や通信社で報じられた内容が世界中のニュースサイトに引用され、拡散されていった。

海外のネットユーザーからは、「怖いな」「早く捕まってほしい」という感想のほか、「1人のためにこんなに大勢で動くなんて…警察の面目丸つぶれだな」「ほぼ1日中、4000人のマヌケが動いても見つけられないのかよ」「日本の警察はお笑いだなw」など驚きや呆れの声が上がった。

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まあ確かに海外の人たちから見ると、非常に奇異に映るかもしれない。
が、これには、日本独特の事情というものが関係しているだろうと思われる。



①日本は凶悪事件が少ない=「野放しの凶悪犯」は多分少ない

簡単に言えば、日本は安全だ、ということの裏返しである。
例えばアメリカであると銃乱射とか強盗殺人事件とか、白昼でも危険な事件が全国的に見れば日常的に起こっているだろうと思う。なので、「強姦犯人が逃げている」というレベルだと、「何だ、全然大したことないじゃん」という危険度の認識を抱くのが、海外の人たちなのではないか、ということ。

しかし、日本ではそうそう凶悪事件は見かけないし、接する機会は少ないだろうと思われる。なので、「犯人が逃走」しているんだって、というニュースを知るだけでも、十分「危ないわね」と感じてしまうわけだ。



②凶悪事件が少ない故に、捜査員大量投入も可能

前項に関連するが、凶悪な強盗殺人犯だのがそんなにいないので、警官を集中投入可能な条件が揃っている、ということだ。もしも、もっと危険で悪いヤツらがゴロゴロうろついているなら、そっちに捜査員たちの手を取られてしまうから、今回の逃亡犯を追いかけるのに集中できない。でも、急ぎの凶悪事件がなければ、4000人も動員できてしまう、ということになる。



③神奈川県警の威信と面子丸潰れ、という問題

今回の事件の特徴は、地検から犯人の逃亡を許してしまった、という、「警察の落ち度」が関係していたことである。こうした場合、検察サイドからは「警察、何やってんだよ、ウチは全然悪くないよ、神奈川県警が悪いんだからね」ということで、責任のなすりつけが起こり易いだろう、と。

神奈川県警としても、管轄外への逃亡を許してしまった、ということになれば、県警幹部の責任問題にまで発展するかもしれない。県警の面子丸潰れだから。普通に「犯人が見つけられない、逮捕できてない」というような未解決事件と違って、「犯人を取り逃がした」ということになると、警察の大失態として指弾されかねない風潮が、日本の社会全体ないし警察のような機構には存在するだろう、ということだ。


なので、神奈川県警の威信をかけた捜査体制、ということになったはずだろう、と。それが4000人投入ということの意味であろうな、と。一応、全国指名手配を敷いたものの、神奈川県警以外の警察がとっ捕まえる前に、何としても総力を挙げて見つけ出せ、と。


川崎や横浜は都会なので、「かくれんぼしましょ」となれば、隠れる場所はかなりあるからね。たった一人を探し出すといっても、壮大な「かくれんぼ」ないし「リアル鬼ごっこ」なのだから、まあ、大変なんだわ。杉本容疑者が割と「愚か」だったから、この時間で発見できたものの、じっと動かずにどこかに潜伏されてしまうと、簡単には見つけ出せなかったかもしれない。携帯電話を所持してくれて、サンキューです、だった。



ま、そういうわけで、今回の鬼ごっこ(かくれんぼ?)は、日本ならではの事情というものがあった、ということです。海外から見れば、それは不思議ではあるのかもしれませんがね。