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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

図らずも露呈した日本政府の交渉力(笑)

先日のAPECから帰国した野田総理は、発言の真偽を巡って、厳しい批判を浴びている。

問題の発端は、米国側発表であったようだ。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111116/plc11111613060005-n1.htm


「全品目」が対象か、ということが争点となったわけだが、野田総理は「そんなことは言ってない」と言い、外務省もそう言ったわけだ。しかし、米国側は「当日の発言内容はそうだったのかもしれないが、事務方の打ち合わせや過去の経緯その他を考慮すると、”正しい”」と、従って「訂正には応じられない」と頑として拒否した、ということである。


このことをもっても、日本政府や外務省なんかの「交渉能力」が全くないことは、明らかにされた、ということである。

たったこれだけのことさえ、日本側の言い分など米国側に飲ませることができない、ということを実証したのだ(笑)。
少なくとも、米国側としては、日本政府の言うことなど、「聞く耳を持たない」ということであり、「いや、こっちが正しい、俺らの言い分が正しい、だから、こちらのやり方を押し通すよ」ということで、野田発言は撤回されなかった。


日本の甘ちゃんTPP推進派は「交渉すればいい、日本の言い分を主張すればいい」みたいに、ヌルいことを言うわけだが、そんなもんは
「イヤだね」と断られたら、一ミリも譲歩させられない、ということなのである。


普通、こんなことは考えられないでしょうよ。

難しい交渉とか、裁判や議会証言のような正式の発言でもないのに、相手側の否定している文言を訂正しない、なんてことが、あると思いますか?
会談において、相手国の国家元首が「そういう発言は公表しないでくれ」「発言内容が不正確なので訂正してくれ」「○○と言ったと発表してくれ」というような申し入れを行った場合、これを「ハイ、ダメね、こっちが正しいもんね、訂正には応じませんよ、ざんね〜ん」みたいに拒否されると思いますか?

相手は、「国家元首」ですよ?(笑)


結論から言えば、そんなことは、通常起こり得ませんよ。
仮に、こっちがどんなに正しいとしても、相手側の立場を考慮して「判りました、こちらで被っておきましょう、訂正しておきましょう」という話になるのが普通でしょう。「担当官が聞き間違いをしたようです」「資料の訳語が不正確でした」とか何とか、相手側体裁を失わせないような配慮がなされるのが普通でしょう。

ところが、野田総理にはそういうことが全くなかった、ということです。相手側の高官たちは、はっきり言えば「舐めまくっている」ということなんですよ。

どうしてだと思いますか?
「野田は人形だ」
と、皆が知っているから、です。

交渉権限も、決定権限も、「どの人間にあるのか」ということを見透かされているからであり、野田には「何の権限もない」ということなら、野田総理の言い分など聞き入れる必要性がないからです。


少なくとも、米国側認識としては、野田総理は「配慮に値する人間ではない」こと、野田総理以下の政権には交渉力を有しているとは判断していないこと、決定権限も野田総理にはないと判断していること、ということです。


それが、今回の野田発言訂正問題の、本質的なことなのです。


TPP推進派のお花畑さんたちは、それでも「交渉を頑張れ、最初から日本が負けるって決めつけるな、日本の言い分を主張すれば守るべきものは守れる」みたいに、言うつもりですかね?(笑)


「(当日)そんなことを言ってないぞ」という、野田総理の発言内容という、とても軽いものでさえ、ひっくり返すことのできない政府が、「我々は、これを譲ることはできません」と言ってみたところで、何の効力もなくスルー、がオチではないですか?


テーブルにつく前から、既に負けなんだよ、禿。
相手側より優位にいるなら、少しねじ込んだだけで、ピリッと効いて、「大変申し訳ございませんでした、喜んで訂正致します」ってなるに決まってんだろ。

一体、何年大人をやってきているんだね。
どこを見てるノダ、あなた方は。