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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

『MAZDA CX-5』に乗り換えてみた

これまで幾度か記事にも書いてきましたが、ハリアーハイブリッドから乗り換えることにしました。理由は、ハイオクが高いから、ですね(笑)。

ハイブリッド車の燃費について、6年乗った当方の経験的な数字でいえば、夏場のいい時でも12〜13弱(km/l)でした。高速を使うと、若干悪くなります。気温が下がると、モーターパワーが落ちるのとエンジン始動が多くなるので、燃費が落ちます(今年の夏は非常に暑く、燃費向上には大きく貢献)。
冬期間の不利はかなりあり、回生ブレーキの効果は激減、暖房(解凍)の為にエンジンが動く時間が長くなる、車重がアダとなる、といったデメリットが大きかったのです。


そこで今度は、ディーゼルを選択してみました。燃費向上と熱効率の高さで、文句なく本車CX-5を選びました。いくつか気付いた点について、書いてみたいと思います(車種は、2.2ディーゼルのXD4WD Lパッケージ)。


試乗した時にも感じた、あの独特のエンジン音は馴れが必要です。ハリアーのエンジン音や振動が静かだったこともありますが、やはり当初は気になります。ドロロロロロという、何というかちょっとガチャガチャ?したような感じ(音のガチャガチャではなく、「がさつ」というか「うるさい」というか「ザラザラ」というか、そういうこと)です。バイクみたいに音自体が大きくても、ガソリンエンジンの音であると受ける印象がちょっと異なるタイプのものです。ああ、ディーゼルだね、って感じのものかな、と。これは人によって好みや気になる度合いが異なるので、あまり重要ではないでしょう。


運転開始から約700kmくらいですが、燃費実績は約13.5〜14km/l、です。
遠出するとか高速利用であると更に伸びると思われます。殆ど街中での使用でも、前車より向上しています。普通に走っているだけだと、14km/l以上は行けます。落ちる理由というのは、後述します。
5速以上のギアでの燃費は殆どの場合平均燃費以上に良く、高速道路で一定速度を維持する場合には、20km/l以上で走行できます。以前のハイブリッド車との決定的な違いはここにあります。

走行感は、重さを感じず(前は非常に重かったから)、トルクが420N・m(!)と高級高出力車と遜色ないので、パワー不足でストレスを感じることは殆どないでしょう。2段階目のターボが利く瞬間は、割とはっきり体感できます。ググっと盛り上がるエンジンは、本来持つ能力が開放されて、一番良い感触を発揮します。「ディーゼル音的ドロロロ感」(しつこくてゴメン)は殆ど解消され、若干うるさいけれども、気になる度合いは低下します。恐らく、ソフトに走る時にはドロロロ感が最も気になり、高速になるほど度合いは低下してゆく、ということかと思います。

燃費とパワーに関しては特に不満はなく、ハイブリッド車からの燃費向上は評価できます。冬になると、更に差がつくことになると思います。


残念な点としては、後部座席の居住性はハリアーに比べ悪くなっていることです。サスの拾い感も振動が伝わりやすいですが、それ以上に不満なのは狭いことです。ホイールベースの長さが若干短いのかもしれませんが、シートの移動が不可能になってしまっていることが、最大の要因かと思います。後部座席のシート位置を後退させられないのです。固定のまま。トランクルームが満杯になるほどの荷物を積む機会など、普通の人ではそう多くないでしょう。大型の荷物を積む場合には、後部座席に人は座らず、シートを倒せばいいわけで、普段の生活でトランクルームを広々とっておくことの意義が判らない。特にファミリーユースということなら、人が座る機会は多くても、トランクを目一杯使いたいという機会の方が少ないとしか思えない。

喩えて言えば、日常最も使う居間が8畳なのに、滅多に来ない来客用に客間8畳を取るようなものです。そんなことをするくらいなら、居間に10畳とか12畳とか広くとって、いっそ稀な利用の客間をなくしてもいいくらい、ということですよね。トランクルームはあった方がいいですが、今のような配分である必然性というものが理解できない、ということです。実際、家族からは不満の声が出ました。
価格を下げる、重量を軽くする、ということを優先した結果ではないかと思われますが、後部座席の狭さと居住性は犠牲になったかな、という気がします。普通の乗用車の感覚であれば、そう問題ないのかもしれませんが。


ATの設定にも疑問点があります。
マニュアルモードというのがついているのですが、ギアの選択は速度の制限域が厳密に決まっており、その範囲内にある時だけにしかギアを選べません。速度域の設定は、燃費とかディーゼルのエンジン特性とか、色々な要素で決められたのかもしれませんが、大きなお世話的なところがあります。エンジン回転数を優先しなかったことの理由もよく分からないです。

例えば、4速から5速に上げたい時には、速度が62km/h以上くらいじゃないと5速にシフトアップしません。つまり4速の速度域が広く取ってあり、エンジン回転数が2000rpm弱くらいになって、通常なら5速でも走れそうなのに、入らない。速度が60km/h以下だから、という理由で、だ。走行の殆どの場合、1500〜2000rpmで走れるので、ハイギアを使って走行する方が燃費は向上するんじゃないかな、と思うのですが、60km以下では4速しか使えないというのはワケわからん。日常運転の殆どが60km以下なのに、5速を使わせろよ、とは思う。

マニュアルモードじゃなく、普通のATの時でも設定が同じなので、5速に入るには速度が必要。5速に入った瞬間には、回転数が2000弱から1500〜1600程度に落ちるだけ。多分何の問題もなく59〜60km/hでも5速で走れるだろう。だが、これを許さない、という設定になっているのである。これじゃ、マニュアルの意味がない。回転数が2000近くのまま走り続けるのは、ヘンなエンジン音が非常に気になるから余計に嫌なんだよね。無駄に厳密な速度域の意味が判らんのだ。回転数で判断しろ、とは思う。低すぎる回転数でのシフトアップとか、高すぎる回転数でのシフトダウンとか、それが防げればいいだけではないかと思うのですがね。ディーゼルエンジン特有の理由でもあるんでしょうか。

エンジンブレーキを意図的に使いたい場面(凍結路面など)でも、やっぱり速度域でシフトダウンが出来ないということになると、マニュアルモードの意味がない。エンジンの損傷を防ぐということかもしれないが、回転域で制御をしない理由は何なのだろう。

シフトショックね、これはかなりある。ハイブリッド車CVTだったこともあるが、馴れが必要。ショックも大きく、エンジンがうるさい上に、ギアは自分の好きなところに入らず、かなり嫌な思いをする。自分がギア選択をするなら、ショックも音も許せるが(自分の操作の結果だと思えるから)、余計な制限をされた上にシフトショックはそれなり、ドロロロ感は満開(2000rpmだもんで)と来れば、なんでこんな設定にしたのか、と思いたくもなる。
会社が決めた設定でいいという人は普通のATでいいわけだし、マニュアルモードは自分の考えでやりたいという人が使うんだから、もっと自由でいいだろうに。5速で60km/hの何が悪いのかまるで判らん。バイクだって6速で走れるぞ。


次は、i-stop
これは燃費向上にかなり効く。エンジン停止までの時間が短いので、停車すると即止まってくれる。信号待ちなどでは、かなりの威力を発揮する。前のハリアーだと、気温の影響をかなり受けていたので、止まらないこともよくあった。それと比べると、格段にいい。
だが、問題点もある。
右折待ちで停車する時にも、止まってしまう。当初、ブレーキの踏み方を一定にしていたら、毎回エンジン停止していた。なので、右折のタイミングが一呼吸遅れていた。
エンジンスタート時には、急発進防止機構が働いている為だろうと思うが、ブレーキペダルから足を離した瞬間、まるで壁に突き当たったような衝撃を感じるのです。ガクンとなって、その後にギアが入り、前に進む、というような感じですね。これは、i-stopが作動してエンジン停止となっている度に、毎回毎回起こります。なので、嫌な人にとっては、嫌かもしれないですね。幹線道路に出ようとする時にも、エンジン停止状態からだと素早く出るのがやや難しい。
これがダメという人はi-stopを解除するか、ブレーキペダルの踏み込みを甘くするか、ということで対処できます。下り傾斜で停車するような時、ブレーキペダルをi-stopが作動しない範囲で踏むというのはちょっと難しく、普通に踏んでしまうとエンジン停止となり、次の発進時にエンジンが始動して合流ということになると、面倒ではあります。抜くようにブレーキペダルを踏むようにすると、エンジン停止とならないブレーキ操作ができます。


一番最初に「アレ?故障?何?」と感じたのは、このi-stopが作動しない状態になった時でした。
まず、車全体が何かの「糞詰まり」か重度の便秘にでもなったかのような、重々しさが感じられました。瞬間燃費は、それまでの半分以下に低下しているのです。朝出勤の時には何ともなくて、帰宅時にエンジン始動後から、そういう状態になりました。しかも、何かの焼け焦げたような、それとも何かのオイルが焼けるようなヘンな臭いが車内にするのです。なんじゃ、こりゃ、と思いました。

咄嗟に思ったのは、マフラーに何か詰められたりという悪戯でもされたのかな、と。排気ガスがスムーズに排出されていなくて、逆流でもしているんじゃなかろうか、とか、エンジンブローの兆侯なのではないか、とか、不安になりました。
で、何が決定的に違うかというと、停車時にもエンジンが止まらない。i-stopが作動していない、ということでした。いつもランプが表示されているのですが、それが表示されていなかったのでした。

こういう時、何が故障しているのか、というのが全く分からないわけです。i-stopが壊れたのか、他の排気系のトラブルか判らない。だから、車が燃えだしたりしたらどうしよう、とか不安になるわけです。で、糞詰まり感はずっと続いていて、何が理由なのかもまるで判らなかったのです。
試したのは、i-stopモードの入・切と、排気ガスの流出圧を高めてみてはどうかな、と思って、少しアクセルを開けて加速してみました。すると、距離をある程度走行したら、i-stopが作動するようになり、糞詰まり感も解消されていきました。瞬間燃費の水準も、いつもと同じくらいに戻りました。
この理由というのは、はっきり判りません。数百キロ走行毎に起こっており、これまで2回ありました。初回は、空調の温度設定のせいだったのかな(暖房の際にはエアコン内のオイル汚れのようなのが臭いの原因とか?)、とか適当に推測したのですが、2回目は空調を止めても起こったので、別な理由なのだなと思い、説明書をよく読んでみることにしました。

すると、どうやらディーゼルエンジン特有の、あの微粒子みたいなのを除去するような装置が作動することがあるようです。臭いというのは、その条件に合致していました。メーター類の表示にそれは出てなかったと思いますけれども、恐らくその除去装置が作動していると、極端な燃費低下とi-stopの作動停止が起こるものと思います。このi-stopが作動しない状態となってしまうと、平均燃費が大幅に悪化するのです。これがなければ、もっといい数字が出るものと思います。これが前述した、14km/l以下に落ちる理由、ということです。

こういう状態になることがある、というのは、あらかじめ購入者に説明しておくべきではないかと思いますね。特にビビるのは、あのヘンな臭いです。エンジンから火を吹くんじゃないか、何かが燃えるんじゃないか、と本当にドキドキしましたよ。


最後に、コーチングの機械。
5段階評価で、0〜5.0点の評点が運転の度に出される。ステージがファーストステージから、セカンド、サードと3段階だそうだ。当方は今、セカンドステージです。多分、20回か30回くらいの評点回数で、一定以上の平均点数だと次のステージに進む、という設定なのではないだろうか。400か500kmくらい走行してたら、いつの間にか変わっていた。
普通の運転歴のある人ならば、大体4点台とか出るだろう。試乗車に初めて乗った時、3rdステージだったが4点だった(平均点は3.2点くらいだった)。
ただ、これは余計なお世話なので、いらない。こんなものの為に価格が高くなるのは、承服しかねる。

1stステージの平均点は4.9で、減点されると「機械のクセに〜」とムキになって、減点されないようヘンに気遣ってしまった。2ndステージの現在、平均4.2点くらいだが、やはりムカっとくる。5点の時と、3点台という時の違いが腹立たしい。運転者が同じなのに、そんなに点数のばらつきがあるのはおかしい。

簡単に言うと、道路が空いてる時には満点が狙える。けれども、渋滞なんかでノロノロ運転したりすると、点数がやけに低くなる。前の車が詰まってりゃ、そんなに加速なんかできん、っての。減速の具合も、燃料消費を減らす運転の方が大事なんだよ。だが、機械はそういうことが判定できない。住宅地ですれ違いがやっとの狭い道路とかを走ると、点数が大幅に下げられる。一体、何の文句があると言うのだ。ホント、大きなお世話なんだよ。今後の冬道とかでは、更なる減点が待っているかと思うと、負けた気分になるのでムカつく。何故に、機械ごときに負けねばならんのだ、とな。


まあしょうがないか。
ハリアーハイブリッドに比べると、価格がかなりお安くお買い得となっており、燃費性能もよいので、まあいいんだけれども、別な意味で「これって、どうして?」というような点がいくつかあるかな、と。

大きなお世話、というのが、かえって評価を下げている。
余計なことをする位なら、手出しをせず、相手に任せた方がいいのにね、と。自由度を奪うことは、マイナスとなる。