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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

ドル安を実現させる方法

アメリカの外貨準備高は、大したことがないということをこれまでも言い続けてきたわけである。で、また数字を拾ってみた。

IMFの2010年の発表では、次のようになっていたようである。


総準備 1354.87 (億ドル)
 金   140.95
 IMF*  124.9
 SDR  568.2
 外貨  520.8
(*:IMFリザーブポジションのこと)


ここから分かることは、金は総準備の約10.4%しかない、ということである。
今の4400円/gという価格で考えると、1tにつき5500万ドルとなる(ドル円を80円で計算)から、約256.3tである。以前だと、もう少し価格が安かったということもあるから、トン当たりの価格を3200万ドルと見積もれば、約440.5tということになるわけである。2012年1月末時点での金価格分も、これと同じ(140.95億ドル)である(2012年の外貨準備高の正確な数字がちょっと判らないです)。


一方では、アメリカさまは金の保有大国だから、べらぼうに多い、という話もあるようである。

http://www.nikkei.com/money/gold/toshimagold.aspx?g=DGXNASFK13003_13062011000000

(一部引用)

かくして米国はインフレを輸出し、中国は失業を輸出する米中経済戦争の様相だ。この勝負は米国に断然、分がある。弾薬とも言えるドル札は無尽蔵に刷れるからだ。同時に、勝手に生産することなどできないので価値保存機能抜群の金を米国は大量に保有している。対して、中国は3兆ドルを超す外貨準備を蓄えながら、その7割は米ドルと言われる。しかも、その多くは米国債=米国の借金証文だ。

 先週ワールドゴールドカウンシルから発表された最新の国別公的金保有量ランキングを見ても、米国の金保有量は8133.5トンとぶっちぎりの1位である。その外貨準備に占める割合も75.3%に達する。これだけの金を保有していても、その裏付けなくドル札は発行できるからドルの価値は希薄化する一方だ。

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アメリカさまが持っていると言ってるらしい『8133.5トンの金塊』というのは、結構前からその数字だったようである。本当に、そんな金塊を持っているのかな?誰か見たことがあるんですかね?(笑)
ハリボテの段ボールを金色に塗っただけのものでも、誰にもチェックなんかされないでしょう?本当に持っているかどうか、疑問だね。金色の色紙を貼っただけのボール紙でも、どうせわかりっこないから。


で、問題は「外貨準備の4分の3が金塊」という説明である。
本当にそうだとすると、何故IMFのデータでは、とても少ないのか?
5500万ドル/tだと、8133.5tの金は約4473億ドルの価値を持つ。トン当たり3200万ドルでも、約2603億ドルである。天下のIMF公表という1300億ドルちょいくらいの、外貨準備高全額とは大幅に異なる。おまけに金準備はもっと過少の140億ドルぽっちだ。

140億ドルと4473億ドルでは、32倍くらい違う。
どうして、これほど違うのだろうか?
それは、外貨準備としての金は、8千トン超も持ってない、ということなんじゃないですかな?(爆)誰も見たことも確かめたこともないような、8千トンもの金塊があったとして、役に立つかな?
ウソなんじゃないの?外貨準備としての金準備ではなく、州政府とか州立銀行とか、そういう機関が保有している分も入って、というようなことなんじゃないですかねえ。金塊をいくら持ってるか、なんて、今はまあいいよ。


他には、IMFリザーブポジションの額が、2010年だと124.9億ドルだったのが、12年1月末だと約302億ドルと約177億ドルも増額になっていたのが謎。
日本の外貨準備のうち同じIMFポジションは、46億ドルくらいでしかない。日本とアメリカの出資比率は約3倍違っていたので、元々の125億ドルくらいで丁度いい数字だったわけだ。

その後、欧州危機を迎えた際、ユーロは2000億ドルの追加出資を申し出たが、アメリカは同調せずに協力を拒否した。まあ、簡単に言うと払える金がなかった、ということだ。この追加出資を断っている時点で、アメリカの出資額が増加したということはあり得ないはずだろう。
なのに、リザーブポジションが2倍以上にまで増加しているというのは、何故なのだろうか?
記憶に新しいのは、日本が追加出資をしたはず、ということだった。4兆円規模だったかな?それは、日本の外貨準備のリザーブポジションを拡大することに繋がったんじゃなくて、アメリカさまの手助けでもするのに使われたとか?(笑)


本当に、アメリカさまが出資を増やしたんですかねえ?何か別な裏の手口でも使ったんじゃないですか?(笑)


で、話を本題に戻すと、アメリカが持ってる外貨建ての「預金」か「債券」というのは、たったの520億ドルしかない、ということなのだよ。

皆が大笑いする韓国でさえ、もっと多いぞ。3千億ドル以上あるらしいから。サムスンなんかが頑張って、外貨を稼いでいるからかな?これもまあいい。
インドネシアだって、外貨は900億ドルくらいは持ってるわけ。その半分くらいしかないというのが、世界最大の経済大国アメリカさまの真の姿、ということ。


ここから、何が判るか?
んー、簡単だよね。通貨攻撃をしたらいいんじゃないかな、ということだね。


かつて、グリード仲間とサメ野郎どもが使った手を、まんま返してやればいいんだよ。日々の取引高はもっと何倍も多い、ということだとして、日本の持ってるドルを元手にレバレッジで10倍くらいにして、現物売りをここに重ねればいいだけなんじゃないかな。

まず、米国債を売る。これでドルの預金になるわけだが、これを証拠金とすればいい。で、ドル売りのFXみたいなのをやればいいのだ。同時に、米国債の売却代金のドルもユーロやポンドやスイスフランなど別な通貨に替えてゆく。猛烈な円高がやってくることになるだろうね。

ドル安が進行した時、他の国々の通貨がどうなるかだな。ドルにペッグしているような管理通貨国は多くある。そういう国々の通貨も一緒に下落してゆくことになる。ドル買い資金が底をついた国から、順次脱落してゆくことになるであろう。しかも、殆どの国々は、準備通貨をドルで持っているはずだから、ドル以外の通貨を売るといっても、かなり少ないはずだろう。ドル暴落が起こると、外貨準備で持つドル資産は大幅に下落してゆくことを回避できないだろう。

1兆ドルの米国債現物売りをぶつけるわけだから、かなりのインパクトはあるだろうね。それにプラスして、ドル売りを10倍レバレッジでやれば、10兆ドル分のドル売りを仕掛けられる、ということになる。


やったら、世界経済は混乱するか、って?
まあ、そうなる公算大、だろうね。その時、アメリカがどう防御するのか、これを見るということになる。市場取引を止める、ということになると、これまでの市場原理主義は完敗ということを認めることになる。資本主義を止めるか?(笑)


自分たちが過去に散々やってきた、グリードどもと同じ汚い手を使われたら、今度は泣きか?
まあ、米国なんて、空売り禁止だ、とまで言った、恥知らずだからな。日本には、あんなに文句を並べ立て、経済理論では空売りは正しいと言ってきて、自分たちが市場操作・価格操作をやる時には散々使っておきながら、自分たちの売られる番になると、空売り規制をかけやがった腰ぬけの恥知らずどもだったから。


アメリカがドル防衛をする場合、単独であれば、自国の持つ外貨を売ってドルを買う、ということになる。が、日本の1兆ドルの現物に対して、アメリカさまの持つ520億ドルでは、勝負にならんな。高々5%程度でしかないもんね。こういう時にこそ、準備している金塊8千トンを売って換金すればいいんだよ。そのお金でドルを買えばいいんだよね。

そうか、日本がドルと金を交換しようと思えば、そうすればいいだけなんだね。ドルを売って、金を買う。そうすると、アメリカの持つ金塊が日本に移動して、金準備となり、アメリカは金塊をドルに換金しただけだから、何ら損失はないはずだもんね。


早く、ゴミ屑みたいなドル紙幣を売り払って、金塊かヨソの国の外貨に替えておきたい。それだけだな。
アメリカがもう止めて、と頼むまで、売り続ければいいのだ。沖縄の人々がいくら頼んだって、アメリカが止める気がない(事実、普天間基地を返還しない)のと同じく、アメリカは強烈なドル安で不幸のどん底に落ちて、中国製品すら高くて買えなくなればいいのだ。そうなると、アメリカの国内産業は競争力が復活するから、中国の工場から仕事を奪い返せるぞ(笑)。賃金水準が大幅に下がって、世界の工場復活だ。

ロムニーが「中国元は安すぎる」と言ってるわけだから、ここはいっそドル安を達成させてあげるよ。日本がドルを売り払えば済むんだよ。これで解決だろ?
お望み通り、ドル安元高を達成させてやるよ。


ああ、どうして、こんな素晴らしいアイデアを実行してこなかったんだろう。
アメリカが誰よりも望んでいる、ドル安元高を実現させてあげようよ。そうしたら、アメリカの不動産がバカ売れになるな、きっと。海外から、安く買えてお買い得だね、ということで、移民も増えるし、いいことづくめな気がする(笑)。


気になったのが、IMF保有している金だな。何と、2907tもの金塊を保有していることになっているらしい。これを拠出したのは、アメリカさま?ということなのか、世界中からかき集めたということなのか分からないですが、これも本当に持ってるのかどうか、という話だな。


アメリカが代わりに保管している、ということであったりすると、それはもうない、ということになっていても、不思議ではないからな。