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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

小沢事件の控訴がもたらすもの

先日の東京地裁判決は、顔を立てねばならない方面があちこちに多すぎて、きっと大変だったに違いない。それでも、どうにか整合性と妥協点を見いだせる着地点に判決をもっていったと見受けられたわけである。
これを受けて、検察官役を担当した3名の弁護士は判決を不服として、控訴する方針であると昨日発表した。彼らにとって、立証作業ということが任務であり、自分たちの敗北を認めるのは不本意以外のなにものでもないはずだ。それ故、簡単には矛を収められないという決断をしても、不思議ではなかった。


一方、最高裁法務省検察庁にとって、小沢事件は禁忌ともいうべき事件となってしまった。恐らく、上の方としては、今回の無罪判決で幕引きを図り、司法への厳しい批判を避けたかったはずだろう。
後は、小沢への「証人喚問攻撃」など、自民党内の工作員どもの手を借りて、裁判所外でやる非公式戦を仕掛ければ、小沢の動き(復権)を止められると踏んでいたはずだ。
小沢事件へと導いた連中は、とりあえず「刑事裁判」という選択手段がマズかったということに陥ったので、これまでのマスコミのバッシングと自民党内の石原ナントカみたいな手下どもを動かして、小沢攻撃を延々と継続すればいいと考えたであろう。裁判を続けたところで、検察や最高裁事務総局の手助けなどは、もう受けられないことが明らかだったから。

だから、小沢潰しを目論んでいた連中だけでなく、法務省も検察も最高裁事務総局も、裁判の継続は望んでいなかったはずだ。

ところが、意外なことに、検察官役の3人は控訴を決断した。それは彼らの自由意思だから、という見方が自然であろう。小沢事件を散々演出してきた連中にとって、これは逆に有難迷惑となるものではないか、と当方は考えている。

故に、小沢事件の幕引きが簡単に行われるというよりも、良かったんじゃないかな、と考えている。

小沢事件の裁判が継続されることによって、秘書の裁判とも繋がってくるわけだし、何よりも検察と最高裁事務総局と法務省の裏を暴くチャンスが残された、ということだからだ。
根底から腐りきった司法界にメスを入れる機会となるだろう、ということである。


もう一度、原点に戻って、検察審査会の議決は憲法違反であることを主張するべきだ。

http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/51b298923608ed97a62023f8dd329cc8

東京第五検察審査会の議決がどのように行われたか、その検証を裁判で行うしかない、ということだ。政権も政治家の大半も向こうに抑えられているので、国会の権限で調査するのはかなり難しい。多数派を占めなければ、実施できないから。

だが、裁判でならば、証拠として提出させたり、証人として出廷を求めることができるからだ。

証人としては、
・東京第五検察審査会の事務局長
・東京第五検察審査会の審査課長
・審査員の選定に伴う立会の検察官と裁判官
・就任の宣誓の時に立ち会う裁判官
が求められるはずだ。


更に、報道では、1回目の議決が「満場一致」、2回目の議決が11票中8票、ということで、票の多少が漏れたことは確実である。何故なら、これらは報道されたからだ。
よって、検察審査会法44条第2項第2号違反、すなわち6カ月以下の懲役または罰金という罰則があるので、この告発をすべし。被疑者不詳で告発できるはず。検察は捜査せざるを得なくなるから。小沢系の議員さんたちの誰かでもいいから、直ぐにやるべき。

あと、会議開催の記録なのですが、これは事後的に捏造されていても見分けを付けるのは難しいかも。けれども、1回目の招集は「送達」による、ということが法的に決められているので、その送達記録を証拠として申請すべき。これが提出できないということになると、検察審査員及び補充員の存在は、架空であった疑いが濃厚となるはずだ。
存在しない幽霊審査員が議決したりしたとか、名ばかり審査員が議決したことにしたとか、そういう議決そのものの捏造の嫌疑があるということを忘れるべきではない。


小沢事件の核心とは、小沢の持ってた4億円が以前の新生党時代の政治資金が入っていたかどうか、なんていう矮小な問題などではない。

政治的に葬り去ることを目的として、検察権力を動かし、最高裁組織にも工作をする人間を使い、犯罪を生み出し、司法権力を用いて個人を陥れることができてしまう、という事実が、何よりも問題なのだ。
そして、このことを誰の手によっても糺すこともできず、明らかにすることもできないという、究極の不可侵性を維持し続けている、ということこそが、真の恐怖であり日本の政治と民主主義の危機なのだ、ということである。

10年9月以降の法務大臣は柳田さんだったが、何故か不用意な発言をバッシングされて辞めさせられた。その後は仙谷官房長官が兼務した。これは、どういうことなのでしょうかねえ?
と訝ったりしませんかね。

そんなタイミングで替わるのもヘンですよねえ。大臣権限で色々と調べられたりしようものなら、大変なことになってしまいかねないから、ですかな?


小沢の説明責任を云々する前に、説明責任を果たすべきは、例えば仙谷さんとか、最高裁事務総局とかの人間なんじゃないですか?
本当に明らかにすべきは、未だ一切の説明を拒み続ける司法の世界の連中なんじゃないのか。

小沢事件の控訴審は、そういう機会とすべきなのだ。


真の悪は、まだ枕を高くして眠っている、ということである。