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【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

国債金利の反転上昇は予想通り

年初の金利水準を忘れてしまっている人たちが多いのではないかと思える。10年債指標金利が0.4%台となったことで下限をつけたと見れば、金利上昇が起こってくることはほぼ事前の想定通りであった、ということである。


参考:

http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/e2ecc6dc5c0c8ad66b3adb532341ee93

http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/a4d28c16b8213b7eb0fb57fb0d2536f5

http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/7d7391aafc149d92b142c6c0b5de90e2



4月5日の記事から、以下に再掲しておこう。


(再掲)

今後は、国債価格が反転して、金利上昇局面となってゆくことが起こらなければならないわけで、それは「銀行から国債を引き剥がす」ということでもあるわけだ。
日銀が競合して国債を買うことで、銀行は別な資金の振り向け先を探さざるを得なくなる、ということだ。当預残高の上乗せというのは、ある種の「飽和攻撃大作戦」のようなものであり、金融機関と国債の結合度を低下させ、国債買いに銀行資金が向かうのを阻害する、という機能が期待されるだろう。
だから、国債買いに資金が集まらなくなっていかないと、マネーストックの増加率があまり伸びないということになる。現実の結果として、量的質的緩和策が効果を発揮したかどうかは、待つより他ないのである。

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日銀が買うのではないか、という思惑から、1月以降国債金利は低下を続けてきたわけである。
で、実際に日銀の国債買い入れ水準が発表になって、若干の下げなんかは見られたわけであるが、次第に上昇局面へと移ってきている。


これは、ゼロ金利脱出の為には必然的過程としか思われず、そもそも0.5〜0.6%という10年債の上昇余地なんて、上のレンジが極めて限定的なのは当たり前。ゼロかマイナス金利にでもならない限り、幅は僅かしかない。

となれば、国債需要者たちからすると、「売って、海外の国債を買おう」とか「株式購入に充てよう」といった資金の流れの変化が出てくることが当然ということになる。


そして、ある程度「国債離れ」が発生して金利が上昇しても、日銀の買入が断続的に実施されるので、どこかの水準では上昇の抑制がかかることになる。それに、売玉が減ってゆくので、売り手側の持ち高減少が金利上昇抑制ということになってゆくはずだ。


なので、今後の金利上昇局面というのは、長い目で見れば「正常化路線」への回復過程ということもできるだろう。そうじゃなければ、ゼロ金利流動性の罠の泥沼からは抜けられない、ということである。


物価上昇は価格改定の頻度と即時性という点において、国債金利市場の変動より遅いと考えられるわけで、将来見通しの変化(=期待)がまず国債市場で発現し、その後からCPI上昇が実態経済面の変化を伴って発現してくるであろう、ということだ。