怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

黒田日銀の異次元緩和策をどう評価するか

これまでの経過について、少しまとめておきたい。


09年3月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/53921c05d13b88d64294044476e0f385
10年10月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/e7a11c59ac8bc5e8624d7bc85c97e51f


これまでにも幾度か紹介してきましたが、再び取り上げてみたい。

10年10月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/a3054232a8ab932d5802ef540c54df8c



日銀が当預残高を増加させてきた状態といのは、この記事中に書いた、【B期】になったものとほぼ同じ意味合いである。黒田日銀のやってきた量的・質的緩和政策は「A期→B期」への変化とほぼ同じである、ということだ。

緩和効果が定着するのに、どれくらいの時間がかかるのかは不明である。

指標金利が低下から上昇へと転じたものの、まだ「国債投資」が諦められていないようであり、再び国債金利低下が生じている。一旦は拡大していった日米金利差が、再度米国債買い優勢となって10年債金利低下で縮小していることも影響しているかもしれない。

日本が金融緩和をしたとしても、米欧(勿論英国も含むわけだが)の緩和姿勢が優位になっていれば為替は効いてこない、ということかもしれない。


現状の物価上昇の主な要因は、輸入物価に牽引されている、という側面はあるだろう。この上昇分を価格転嫁することによって、ゼロ金利脱出の糸口がつかめる可能性はあると考えている。

以前に取り上げた、Svenssonの為替レートの固定化という話に通じる。

http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/e2df55d575f6f4afba3adccbc26aab48
http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/7d7391aafc149d92b142c6c0b5de90e2


為替が円高方向に戻るということは、緩和効果が頭打ち、ということかもしれず、それはデフレ脱却までは遠い道のりだということを意味するわけである。結局は、ドルの供給が相対的に多すぎるということで、日本の政策効果は減弱されているとしか思えないのである。



当預残高に積み上がったとしても、それで早期に物価上昇につながるかといえば、それは困難であろう、ということは当初より想定内だ。そして、世の中に「お金を流し込む」手段としては、財政政策ということも一つであろう、ということだ。

また、財政政策といっても、これまでの「企業への資金提供」というものが、思ったほどの効果をもたらさなかった、ということを考えれば、もっと個人レベルへのアプローチということを考慮する必要があるであろう、と。

それから、例の「賃金要因説」である。近頃では、賃金説を支持する人たちも増えてきており、政治的にもそれが認知されてきているようではある。




 「日銀が需要を生み出せるわけではない」―― by 白川総裁


まさしく、今、「りふれは」と称していた連中が、この言葉の意味をかみしめているだろう。


いや、彼らは、そうすることすらできないだろう。


検証する、という姿勢を持たないから、だ。
己の意見というものについて、省みる、ということがないからである。


当方は、自分の意見と同じく行動してくれた日銀に対して、自分の責任があると感じている。いや、まさか日銀が拙ブログのようなオメガ級寂れブログ記事を参考にして政策決定している、などとは考えていない。でも、同じ方向に歩んでくれているなら、それを支援するのが当方の役割であると考えている。それが、たとえ自己満足ではあっても、だ。