怒りのブログ別館

【いい国作ろう!「怒りのブログ」】のバックアップです

経済

日米金利差拡大

当然、こうなるべくして、こうなった、という所ではないかな。10年債指標金利では、約1.6%まで拡大してきたわけである。 一時、米国金利が2%以下まで下がって、何でこんな円売り(ドル買い)なのに、ドル金利がこれほど下がるんだよ、と思っていたけど、や…

大きく巻き戻すアベノミクスで試練の黒田日銀

えー、残念ながら、当方は死んではいませんでしたよ。 モロモロ所用などがあったり、自分の腰が定まらないとか(ギックリ腰ではないですよ、笑)、迷いみたいなのがあったりとかで、書けなくなっておりました。少し前にも言いましたが、スランプというか、ち…

吉川洋東大教授の『デフレーション』について〜まとめ

少し間が空いてしまいましたが、まとめを兼ねて書いておきたい。 丁度、月曜の讀賣朝刊に吉川洋先生の論説が載っていて、どうも財政再建を強調するきらいがあるものだった。 件の吉川本は一応全部読んでみました。 一番言いたいこと、政策提言といったことに…

国債金利の反転上昇は予想通り

年初の金利水準を忘れてしまっている人たちが多いのではないかと思える。10年債指標金利が0.4%台となったことで下限をつけたと見れば、金利上昇が起こってくることはほぼ事前の想定通りであった、ということである。 参考:>http://blog.goo.ne.jp/critic1…

米国債務上限延期の謎〜アベノミクスと関連?

アメリカさまの「財政の崖」とやらが、いつ来るかいつ来るかと待っていたわけであるが、今回再び延期になったということで、しかも9月までの大幅延長らしい。>http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MML2KV6VDKHW01.html ポイントは、GMS系が594億ドル返済す…

自主規制という名の敗北〜TPPで繰り返す愚

経団連をはじめとする日本企業経営者たちの愚かな行動は、全く理解不能である。TPPで日本を差し出せと脅迫されたら、自分は助かりたい、というだけで「さあどうぞ」と首を差し出すんだそうだ。 かつては、戦う姿勢を政治家も官僚も、そして企業経営者たちも…

ラインハート・ロゴフ論文に関する喧騒

前から言っているが、たった一本の論文で鬼の首を獲ったが如くに「結論はこうだ!」みたいに豪語していた人たちは、まあ「ハマったな」という程度ではないのかね。 >http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37639 基本的に学術研究なんだから、間違いは有り…

吉本佳生著『日本の景気は賃金が決める』とデフレのこと

たまたまブクマ経由で目にしたので。>http://www.tachibana-akira.com/2013/04/5776 吉本氏の本は全く読んでいません。当該本を売ってるのを知らないので。ただ、書評とかタイトルからすると、最近記事で書いている「吉川洋」本の”賃金説”というのに近いの…

日本の金融システムはどのように破壊されていったか

昨日の記事に補足です。 後述すると言ったのに、まだ書いていませんでしたね。 当方の印象では、やはり最初の頃から同じでした。 参考:05年6月>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/86e3f2eebab0ac82859e869f5addb51d08年5月>http://blog.goo.ne.jp/crit…

吉川洋東大教授の『デフレーション』について〜6.デフレは97年の金融破壊から始まった

これまでの続きです。 デフレを定着させる要因というものに、賃金の問題というのがあったはずだ、というのが拙ブログでの見解である。ただ、発生のきっかけとなったのは、やはり「97年ショック」であり、これは意図的と言ってよいくらいの、「作られた危機」…

吉川洋東大教授の『デフレーション』について〜5.人口構成と賃金低下

前回記事で、雇用不安定化の一側面を書いてみたが、もうちょっと関連することを書いておきたい。 まず、デフレ問題で人口減少という理由を挙げられていることがあるわけだが、単なる人数問題などではなく、「雇用不安」という面から捉えるべきであると考えて…

吉川洋東大教授の『デフレーション』について〜4.雇用の流動化

これまでの続きです。 90年代後半以降から社会の雰囲気が大きく変わっていきました。 それは、言わずと知れた金融危機に代表される、拙ブログで言う所の「97年ショック」というものです。 90年代前半までのバブル崩壊期というのは、それなりに「ああバブル崩…

官僚のヤラセTPP交渉(追記あり)

狂ったように推進する経済産業省と外務省官僚たちは、クーデターでもやってるつもりなのだろうか? 政権中枢で主流派となるべく、余念のない段取りを米国側代理人と打ち合わせでもやったのかもね。 で、先日、どうせ最初から結論なんか決まっていたことであ…

またしても自工会の不都合な真実

以前の続きです。 >http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/d5610ce97d98926d193a365c697ad56f >http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/4ae1796db4c5a46f30e4827c15550906 さて、これまでにも指摘してきましたが、やはり3月も同じ傾向でした。 それは、自動車…

TPPに裏切られた自工会の暗愚

経団連の中核をなす自動車業界は、TPP推進派として旗振り役を散々やってきたはずだった。ところが、肝心な「関税撤廃」が絶望的な状況になったようで、今になって落胆ということらしい。 >http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/646…

吉川洋本の記事についての山形浩生氏からのコメント

別館の方にコメントが来ていたのですが、気づいていませんでした。 大変失礼しました。昨日まで放置になっておりました。はてなにログインした状態で一つはコメントが書けたのですが、もう一つの記事の方がどういうわけだか書いても反映されず、画像の数字を…

吉川洋東大教授の『デフレーション』について〜3.マネーストック急減は何故起こったか

ちょっと間が空きましたが、シリーズ再開です。デフレに至る過程では、金融システムの異常、ということが先行して起こっていたものと思います。それは、バブル崩壊過程でもあり、90年代前半から中頃までの、主に97年以前の出来事でした。特に、マネーサプラ…

「りふれは」田中秀臣の醜悪

拙ブログでは、意見の違いを問題視するものではありませんが、指摘すべきと考えることはそうしております。 そして、仮に同じく「デフレ脱却」を言っていようとも、拙ブログにとって迷惑であるものは、「迷惑である」と言わざるを得ませんね。 先月記事で取…

ヤミ金被害は過去最少

そういう報道があったようです。 記事によれば、99年以降でヤミ金被害が過去最小、ということらしい。>http://jp.reuters.com/article/kyodoNationalNews/idJP2013040401001095 前にも指摘したわけだが、出鱈目言説の人間たちというのは、本当にどうしよう…

金融政策の選択は神学論争ではない

これまで傍流として社会に認知されてこなかった「りふれは」とやらの存在は、現時点ではマイナスでしかない。 特に、日銀や黒田総裁、岩田副総裁らの足を引っ張る存在だ。 なので、大袈裟に騒ぎ立てたり、勝ち誇るのを止めるべき。あのような者たちの延長線…

飯田泰之は以前に何と言ってきたか

リフレ政策を言ってきた人、というのは間違いではないだろう。今朝のモーニングバードという番組中で、飯田は「2003年からずっとこれを言ってきた」というような発言をしていたわけである。 が、当方の知る限り、今回の黒田日銀の出したような政策について、…

サプライズの「次の一手」で冴える黒田節

先月終わりの記事で、黒田総裁以下日銀の方々に史上最大の作戦を成功してもらえるよう、お願いを申しあげました。>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/36cd62a872d26763faeeaf7f37bd65a2(再掲)そして、デフレは15年にも及ぶ長期となってきたこともご存…

大企業を特別救済する為の円安と”輸出還付金詐欺”

日銀短観や法人統計から見えてくることは、円安によって救われる人は誰か、ということがある。 まず、年末以降の円安局面によって、中小、中堅企業の業績悪化がもたらされた。その一方で、大企業(資本金10億円以上)だけは一服できた、ということがある。大…

続・自工会の不都合な真実

おいおい、昨日の記事がまた誰かの「痛いところ」を衝いたかな?(笑) 本日は、どういう理由か分かりませんが、爆上げだったようで。何と300円以上も上げたようですぜ。下げた時でも、マーケットの中にあるどうでもいい理由が提示されるわけだが、そんなた…

米国債と英国債の謎

世界的に株式市場は「好調だ」というようなことらしい。代表的な例が、アメリカのダウ平均は史上最高値だ、と。日本にも、若干の恩恵がやってきたのかもしれないが、手放しでは喜べないようにも思う。 極端な言い方をすれば、日米英の「緩和競争」によって、…

決算対策としてのアベノミクス

新年度に移行した途端に、為替も株価も大幅反転、ですな。 輸出比率の高い大企業にとっては、期末の価格が大きく影響するわけで、そういう点では「アベノミクス」とやらの宣伝効果は、あった、ということは言えるだろう。 すなわち、企業の期末決算対策とし…

吉川洋東大教授の『デフレーション』について〜2.原価とプライシング

シリーズの続きです。山形浩生が圧倒的な疑問を呈していたのが、この価格決定の仕組みだ。 コレ>http://d.hatena.ne.jp/wlj-Friday/20130304 当方の意見としては、やはり「価格は原価で決まる」という部分が圧倒的に大きいと思う。 経済学で出てくるような…

ポパーと黒田東彦日銀総裁

ノビー関連のつまらんつぶやきが目に入ってしまったら、予想外の事実を知った。 >https://twitter.com/Kazmrnk/status/306200426137665538 『日銀総裁になりそうな黒田東彦氏はカール・ポパーの熱烈な信奉者で、ポパーの翻訳にも参加している。 #黒田東彦 h…

1.貨幣数量説の補足

昨日の続きです。拙ブログでは、過去に貨幣供給、特にマネタリーベースの増加を主張してきていたわけです。それとの整合性はどうなんだ、というご指摘もあるやもしれません。 参考までに、過去記事を挙げておきたいと思います。>”Printing Money”と”liquidi…

吉川洋東大教授の『デフレーション』について〜1.貨幣数量説

この前から、ずっと気になっていて、記事に書こうと思っていたわけだが、色々とあって書けなかった。そうしたら、インタビュー記事までもが出てしまった。>http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130327/245704/?rank_n&rt=nocnt 当方の立場…